人間 自分を哀れんではダメよ 不幸には限りがないんだから
バロネス・ロドミラ・ドゥ・ヘント
理解が深まる映画レビューサイト
映画レビュー数 5,784件
エバー・アフターは、言わずと知られたグリム童話の最高作品、シンデレラを脚色し、アンディ・テナント監督により映画化されたドリュー・バリモア主演の映画である。 舞台は16世紀、主人公のダニエルは10年もの間義母と義姉妹に召使いとして扱われていた。男勝りで剣を巧みに扱うダニエルは屈強の中でも力強く生きていたが、ある日、政略結婚を強いられ、城から抜け出したヘンリー王子と出会う。ダニエルは召使いとして扱われている自分の正体を隠し、亡き母親であれ伯爵夫人の彼に告げる。 ヘンリー王子はダニエルの正体を知らず、彼女の魅力に惹かれていき、知人の後押しもあり、婚約者として受け入れることを決意するも、ダニエルの義母が彼女の正体をバラし、ヘンリー王子は騙されていたとひどく傷つき、ダニエルと距離を置くことに。 グリム童話の内容とは異なるものの、ダクレイ・スコット演じる、真実の愛を探すヘンリー王子と力強いシンデレラを演じたドリュー・バリモアの魅力が溢れる映画となっている。
強き女性のシンデレラストーリー童話のシンデレラをモチーフにしたこの物語。似たような物語はたくさんあるのだが、ここで登場するシンデレラのダニエルは、むしろ灰をかぶっているのがよく似合うほどおてんばな女の子だった。おてんばで、でも知的好奇心がしっかりとあり、自由に育てたお父さんの人柄がうかがい知れる。母はいなくても、お父さんが愛情いっぱいに育ててくれて、使用人たちが愛してくれて、本当に幸せな日々だっただろうなー…って思う。そこから、お父さんが女を見る目がなかったばっかりに、ロドミラなんて連れてきて…幸せだった時間よりも長い10年もの間、ダニエルは使用人として使われる日々を送ることになっている。お父さんとの幸せな日々、特にあのダニエルが眠りにつくときのシーンを思い出して、こっちが悲しくなった。何気に一番好きなシーンで、子どものころのダニエルがすっごくかわいらしくて、お父さんの笑顔がくすぐったく...この感想を読む
この映画は一言で言うと、「シンデレラ(努力バージョン)」であった。ドリューバリモア演じる主人公はシンデレラをモデルにした女性(名前はダニエル、だが)。彼女は私のイメージしていた、か弱いが、毎日一生懸命生きていて同情を誘うようなシンデレラではなかった。かなり強い!たくましい!継母や継姉と日々闘っている!私はそんな勝気なシンデレラ像に一気に虜になった。そして、一方で王子様は若干か弱い、、、。それはダニエルがすごくたくましい女性だったから余計そう感じたのだと思うが、ラストのシーンで、王子様ではなくダニエル自らが悪人を退治して自分の身を守ったところなんて、同じ女性としてとても誇りに思った!しかし、高い身分だと嘘を付いていたダニエルを許し、ありのままのダニエルを愛して求婚した王子様もなんたる人格者!ドリューバリモアの初々しい姿を観れるのもこの映画のいいところだと思う。ジプシーの村で王子様と語らうダニ...この感想を読む
シンデレラの現代解釈版とでもいうのでしょうか、魔法だけに頼ったりするのではなくて、自分の力で幸せを掴み取る主人公に拍手喝采というところです。いつでも自分の味方をしてくれるなんでもできる魔法使いのおかげで、という流れはやっぱり最近の風潮として合わないのですかね、こういう自助努力型の主人公をもつ物語が増えてきているように思います。そういうお話、大好きだからいいんですけれど。ヒロイン、ダニエル役のドリュー・バリモア、好きな女優さんの一人です。結構骨太でがっちりとした感じがありますから、救いの手を待っているとかヒーローの後ろでひっそりと支えるとかいう役割にはむかないようですが、いつも自分の運命に真正面から立ち向かうタイプのヒロインをやらせたら本当にいい味出していると思います。何回みてもすっきりとする面白い作品です。
バロネス・ロドミラ・ドゥ・ヘント
父を亡くして孤独な主人公ダニエルの継母が、ダニエルに冷たく当たりながらも、一緒に身支度を整える時にふと口にした言葉。