あずみのあらすじ・作品解説
刺客として育てられた少女あずみの戦いを描く、2003年に公開された日本のアクション映画。原作は小山ゆうの同名コミックで、監督は「VERSUS ヴァーサス」「ミッドナイト・ミート・トレイン」の北村龍平。脚本は「クローズZERO」シリーズの水島力也(山本又一朗)と「地獄甲子園」の桐山勲が担当、主題歌は我那覇美奈の「ねがい」。 江戸時代初期、孤児となった少女あずみは小幡月斎の元で刺客としての修業に励んでいた。やがて徳川より旧豊臣派大名暗殺の命が下り、月斎は修行の仕上げとして彼女を含めた10人の少年少女に2人1組で殺し合うよう実践訓練を課した。あずみは、彼女と同等に優れたなちと闘い勝利し、死に際に青い勾玉を託されるが…。 あずみを「インストール」「テルマエ・ロマエ」の上戸彩、月斎(爺)を原田芳雄、なちを小栗旬、うきはを成宮寛貴、ひゅうがを小橋賢児、あまぎを金子貴俊、ながらを石垣佑磨、美女丸をオダギリジョーが演じている。他に瑛太、遠藤憲一、りょう、伊武雅刀、北村一輝、竹中直人など。
あずみの評価
あずみの感想
主人公の悲しみから滲み出る美しさに翻弄される、日本人に愛されるべき作品。
悲しすぎる宿命を背負った少女が、好きな男性と殺し合いをさせられ、殺してしまう。一番悲しい冒頭から始まるストーリーだ。故に、主人公の決意やかっこよさが伝わりやすい作品になっている。アクションも凄いが、主人公の感情を圧し殺した生きざまに、男女問わず、惚れる人が多いと思う。強さとは、悲しみなのだろうか、と思わされる。これは、現代人にも通ずるところである。強くなければ、生きていけない弱肉強食の世界。他人を蹴り落とさなければ、自分が死ぬだけである過酷な現状。血が出ないだけで、いつどこで暮らしていても変わらない。酷い事実だ。人を助けて、自分が虐めに合ったり、泣きつかれてお金が返って来ないで自分が自殺したり、他人を庇うなんて馬鹿だと思う。そういう感情を一切、ばっさりなくしてくれる作品である。悩んでいる人は、観るといい。ちょっと狡くなれると思う。皆、自分の人生に必死なのだと、言い訳がみつかる。困難な人...この感想を読む