バラ色の明日のあらすじ・作品解説
バラ色の明日は作者いくえみ綾が描く恋愛漫画であり集英社より2005年に発売された。これは第四十五回小学館漫画賞受賞作品でもありいくえみ作品の中でも評価が高い。第一話では主人公である女子高生、森下吏加が好きになったのは姉の婚約者。姉にとって彼は「希望の光」。吏加は二人の結婚を前に自分の想いを伝えようとする少女吏加。「私はなんでお姉ちゃんの妹なんだろう」「共有しよう こんなに広いのに私たち誰にも見られてない」と切なくリアルな女の子の心情をこの本で読める。恋愛に運命を主張しない、淡い初恋の物語や魅力のある大人の男性をくせのあるいくえみ作品として描かれている。他にも別冊マーガレット(集英社)で読み切りシリーズとして連載された短編「巷に雪の降る如く」や「fight!」、「お日さまの日々」が一巻には収録されている。 単行本は集英社マーガレットコミックスより全六巻、集英社文庫より全四巻、完全版コミックスより全六巻刊行。
バラ色の明日の評価
バラ色の明日の感想
たくさんの何かが埋まっている作品
ひっちゃかめっちゃかいくえみ先生の得意分野である短いお話たちがたくさん集まっている作品です。以前コミックスを集めていたのですが、諸事情により手放すことになり、今回新たに手元に欲しいということで文庫版を購入しました。女の子はキラキラしたものが本能的に好きなのですが、表紙がキラキラしていて、その装丁でもう目が満足しています。当たりカードが揃っているようで、ページを開く前にすでに満たされます。コミックスでは味わえない楽しみ方が文庫版では出来ます。ページをめくって話に入っていくのですが、恋愛の流れがどれもせっかちで、少ないページ数であっという間に胸を掴まれるような切なさが押し寄せてきます。実際の時間に換算すると、それは個々人で違うとは思いますが、人は三ヶ月ごとに目が覚めて自分の恋愛を見つめ直すようですね。だからきっと夢から覚める三ヶ月ごとの修羅場なり困難なりが読者の現実でも起こりかねないリアル...この感想を読む