時々小さな革命が起きるのはヘルシーな事だ。
マルコ・ラミウス
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1990年冷戦終結直後に公開されたアメリカ映画で配給はパラマウント映画。アメリカへの亡命を決意した艦長が率いるソ連の原子力潜水艦を巡る人々の思惑を描くアクション映画。監督は『プレデタ-』『ダイハ-ド』『ト-マス・クラウン・アフェア-』のジョン・マクティアナン。主演は『007シリ-ズ』『アンタッチャブル』『ザ・ロック』のショ-ン・コネリ-、アレック・ボ-ルドウィンほか。尚、この作品はアカデミ-音響効果賞を受賞している。スト-リ-はソビエトのマルマンスク沿岸で副長ボロディン(サム・ニ-ル)から出発の時を告げられたタ-フィン級原子力潜水艦レッド・オクト-バ-の艦長ラミウス(ショ-ン・コネリ-)は、艦の前進を命令する。ラミウスはソ連の体制に不満を持ち、レッド・オクト-バ-を手土産にアメリカ合衆国への亡命を画策する。一方モスクワからレッド・オクト-バ-撃沈の命を受けたソビエト海軍の潜水艦は血眼になってレッド・オクト-バ-を追っていた。
この映画は冷戦時代の米ソ冷戦時代を象徴している。真っ暗な闇の中まだアメリカが存在を確認さえしていない潜水艦がゆっくりと出港する。潜水艦の名前はレッドオクトーバー。世界最高の技術を思った潜水艦だ。その艦長にはショーン・コネリー。貫禄がすさまじく軍服がよく似合いすぎ。そして常に艦長の傍につき女房役なのがサム・ニール。ジェラシック・パークではアクティブな化石博士をしていたが、今回では動きも極力少なくしかし常に船長の心情を常に把握していく重要な役である。艦長にはある究極な目的があるが、潜水艦という密室の中でどういう風にその目的を進めていくのか。ショーン・コネリーの抑えた演技がすごい。私は艦長と補佐役のサム・ニールがお互いの夢を静かに語り合う、しかしその間実は物凄い緊張感が漂っているのがとても面白いと思う。エンジンが切れた静かな海の中、机の上のコップの動き・・一つ一つの小物の動きにもとても丁寧だ...この感想を読む
何回見ても面白い。観るたびに結果がわかっているのにハラハラドキドキする。ショーン・コネリーのロシア潜水艦艦長。ジェームス・ボンドのイメージの強い彼だが、いつもは敵方ソ連の軍人がこれほど板につく人もいないだろう。ソ連の軍人なのにスコットランド訛りの英語で話し続けるのはご愛嬌。ライアン役のアレック・ボールドウィンもはまり役。名優コネリーに対峙しても十分に存在感を発揮できていると思う。息が詰まるほどの緊張感と場面展開は、飽きることがなく勇壮な音楽も場面に引き込まれる要素のひとつだ。私はこの映画で、「魚雷・トッピード」という英単語を覚えたくらい何回も観た。原作も面白いそうだが、この映画でも十分に緊張と興奮が楽しめる上質のエンターテイメントだと思う。
マルコ・ラミウス
主人公のライアンと協力してソビエトからの亡命に成功したラミウス艦長がライアンに話す言葉。友情とともに。
マルコ・ラミウス
マルコ・ラミウス艦長がアメリカエージェントライアンと協力してソビエトからの亡命に成功し、原子力潜水艦を隠すために川を登る時に呟く。