蟲師のあらすじ・作品解説
蟲師は、日本の漫画作品の一つであり、漆原友紀によって描かれたものである。連載は、講談社発行のアフタヌーンシーズン増刊において1999年に開始され、2003年から2008年の間には、月刊アフタヌーンにおいて連載が行われていた。連載終了後にも、2014年には、2ヶ月にかけて前後編の新作エピソードの掲載が行われた。 舞台は、日本における架空の時代であり、作品の全体に漂う、明治から大正にかけてのノスタルジックな雰囲気が特徴となっている。主人公であるギンコは、普通の人では見ることが出来ない蟲と呼ばれる生き物を見ることが出来る人物であり、旅をしながら数々の蟲に関する問題を解決していく物語である。 テレビアニメーション化も行われており、1期である2005年版には、単行本の1巻から6巻から選ばれたエピソードが描かれ、第2期である2014年版には、6巻から10巻から選ばれたエピソードが選ばれた。第2期放送前には、特別篇の放送も行われた。
蟲師の評価
蟲師の感想
正しい妖怪とモテ中年で綴る、新昔話。
これぞ妖怪の正しい姿。妖怪、と言えば日本人である我々はすぐに鬼太郎の世界観をイメージするはずだ。しかし、アニメ鬼太郎は実はすでに妖怪ではない。アニメだったとしてもノイタミナ枠でやった「墓場鬼太郎」の方だ。妖怪には目的はない。妖怪に意思はない。実に大自然に近い、事象と命の境目があやふなやもの、それが妖怪。蟲師では「蟲」という存在がそれであるが、その手加減の無い目的のなさや理不尽さにしびれる。妖怪ってこうでなくっちゃ!また、古代日本(古事記の時代)では、命の誕生を「蒸す」と表現していたという説がある。湿度のある場所に現れ出る・・・というイメージなのか。ページ中に漂う霧の湿り気と「むし」という響きは、部屋のすみっこでなにか不思議なものが産まれて蠢いているような印象を与える。時代設定のあいまいさもまた大変よろしい。江戸から明治までの謎の時代、といった設定らしいけれど、こちらとしてもバキッと「〇...この感想を読む
これはホラーになるのか
ホラー分類であることに少し笑ってしまった。でもそう考えるとそうなんだろうか。人に見えないモノが見えているとか。でも、神秘性があって、謎めいているところがとても面白いし、そんなにグロイものもない、すごく大人しく静かなテンポなのだから、ホラーではなく、どちらかといえばファンタジーなのではないかなと思う。この作品、最初は映画化され始めたときにテレビで流れていたCMを見たときはただの面白おかしくグロくしている話なのかなと思って全然興味を示さなかった。アニメや漫画のホラーは、面白いというのより必要以上に血をだしたりグロくしている部分がある気がして、あまり好きではなかった。それよりは、話の内容が面白い、趣深い、よかったとじんわり思える方がすきである。今ではホラーな作品も、刺激を求めてみることがでてきたが、蟲師はその分類ではない。蟲師は、生物が好きな人にはとてもお勧めである。細胞の話とか、中学や高校...この感想を読む
はまる!めっちゃはまる!
面白くてたまらない。アニメからはいったけど、アニメも漫画の世界観を壊さずやってるんだなあと思った。目の中に蟲がいて、光を見られなくなった女の子に自分の義眼をあげたり、沼と一緒に死のうとした、元人柱の女の子を助け、女の子が生きる意味をみつけようとしたり、とにかく切なかったり、興味深かったりする話が多い。蟲というのは妖怪でもなくおばけでもない感じらしい。そういわれるとちょっと入り込みにくい設定なんだけどなぜかすっとはいりこめる。ギンコの目についてはまだ触れられてない。なんで片目がないのか、蟲師になったのかなど、気になることがいっぱいあるので続きがたのしみ!