magnificent - 悪の教典の感想

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悪の教典

4.184.18
映像
4.09
脚本
4.14
キャスト
4.50
音楽
4.32
演出
4.23
感想数
11
観た人
14

magnificent

5.05.0
映像
4.5
脚本
4.5
キャスト
4.5
音楽
4.5
演出
4.5

問題作として大きく話題になった作品で、貴志祐介の同名ホラー小説を三池崇史監督が映画実写化。 本作は「サイコパス」という言葉を忠実に再現していると思います。 サイコパスとは反社会性人格障害であり、特徴として博学で話題が豊富、巧みで爽やかな弁舌、人を操り、人気を集め、注目を浴びる事に長けている。 そんなサイコパスの特徴を主人公の蓮実(ハスミン)は兼ね備え、二枚目で善玉の役が多い伊藤英明が演じる事でもの凄い説得力を生み出している。 一見してみんなから慕われる人気の先生だが、その裏では邪魔者を容赦なく抹殺し、自分の王国を作ろうとしている異常な思考の持ち主である。 そのサイコパスとしての顔を見える終盤での変貌は本当に怖い。 無表情となった伊藤英明の眼差しがあそこまで怖さを放つのは素直に上手いと言える。 それまで構築した人気の先生ハスミンとはかけ離れた殺人鬼で真の姿である蓮実は強烈なギャップを生み出しています。 次々と生徒を殺していく過程もテンポ良く進むおかげで失速する事なく、しかも、理由は自分の王国を作るという身勝手すぎるモノで若い命を無感情に奪っている姿はサイコパスそのものでした。 それと、個人的に瀕死の生徒が「東大に行かなくちゃ」と呟き、ハスミンが「to die?」と聞き返して殺すシーンはツボに入りました。 これぐらいの問題作を手がける事ができるのは日本で三池崇史監督ぐらいだろう。 前半と後半では同じ作品とは思えないほどの差異は間違えなく一級品でしょう。

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悪意のない純粋な悪

私たちの普段の生活の中で、目の前に邪魔な虫が飛んでいたらあなたはどうしますか?大多数の人は、邪魔だからと叩き落としてあわよくばトドメを刺してしまう事でしょう。この映画の主人公蓮実 聖司にとって、自分以外の人間はまさに虫と同等の価値という認識しかもっていません。自分の目障りとなった人物は情け容赦なく処分します。そうです、けして無差別ではないのです。目障りになった人間を、周りにバレないように、一切の慈悲もなく、シンプルに殺す。情報収集のために拷問じみた殺し方をしたりもするものの、基本的に殺し方は効率よくシンプルです。快楽のためとか歪んだ性癖をもっているわけではまったくありません。殺人衝動に駆られてといった発作的犯行もありません。なんか邪魔なやつがいるから殺しとこう。みたいな。ゲームで遭遇した敵キャラを倒すような感覚で、一人また一人と殺していきます。そこには一切の悪意もない、あくまで我々の価値...この感想を読む

4.54.5
  • ピッチャーピッチャー
  • 218view
  • 458文字

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