道は一つきりではない、ということ。 - 空飛ぶ広報室の感想

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空飛ぶ広報室

4.634.63
文章力
4.50
ストーリー
4.67
キャラクター
4.75
設定
5.00
演出
4.25
感想数
4
読んだ人
6

道は一つきりではない、ということ。

5.05.0
文章力
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

主人公の挫折から、この物語は始まります。 どうしても憧れに憧れていて、超超超狭き門で、でも手が届いて。 なのに不運は突然、理不尽にやってくる。 脱力感とか虚無感とか、そういったものを主人公から受け取ってから読み進めることになりました。 そういうのも込みで、読書の魅力です。 思ってもみなかった仕事に、それでも邁進できる力を持てるってすごいな。 でも自分ひとりでそこまで行けるかといえば、どこかで限界はあるんですよね。 同僚や上司、仕事で出会う他業種の人。 仕事のスキルや心の持ち様や、またそういった具体的なことではなくても、何かしら分けて貰えるのが「人と働く」っていうことなのだと、そんなシンプルなことを思い出させて貰いました。 主人公の空井君も、影響を与えたり与えられたりの日々で、空自の広報官の仕事を充実させていきます。 自分ならどうかな。 凹みそうなら、この本を読み返そうと思います。

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フェアかつピュアに楽しみたい

最近まで放映されていたドラマの原作。主人公は不慮の事故でパイロットの免許を剥奪された青年・空井。異動した先は癖のある先輩達ばかりの、航空自衛隊航空幕僚監部広報室。一方、TV局で報道局記者として働いていたが、情報局に異動してディレクターになった稲葉。有川作品の中では少し恋愛要素が控えめで、夢を断たれてしまった二人の成長物語として読む方が良いかと思う。しかしながら、丹念に取材されており、全く知識がなくても想像出来るほどによく「中」が描かれている。自衛隊について、様々な意見はあるだろうが、そういうのは一旦脇に置いて、フェアに、ピュアな気持ちで読んでもらいたい。また、作者が発行を遅らせてでも書きたかった「あの日の松島」。3・11、何が起きたのかを現地にいた隊員の目線で知り、とても心苦しくなった。「有事」とはかくも悲惨なものなのか。しかし、比較的軽めの作品でありながら、ここまで思わせてくれるあたり、本...この感想を読む

5.05.0
  • 黝璽黝璽
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  • 513文字

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