謙虚さって大事ですよね
前の方も書かれているとおり、大人になってから読むと、人間関係の教訓を感じさせられる作品です。もともと童話は好きで、大人になってからもよく読むのですが、この作品はレビューを見て、ふと読み返したくなって、図書館に行って、久しぶりに読みました。子どもの頃は、『次はどんな動物が出てくるんだろう』『ゴーシュはコンサートまでにうまくなるのかな』とワクワク・ドキドキしながら、単純に物語を楽しんでいたと思うのですが、今、読み返してみると、人間関係って難しいよねとしみじみ思ってしまいます。動物たちの忠告、特に最初の猫の忠告をなかなか受け入れられないゴーシュ、まるでなってないと自分の指導を活かせないでいるゴーシュに文句を垂れる団長。なんだか、こういう関係って大人になるとよくありますよね。相手が格下だと思っていると、正しいことを言われていると頭のどこかでわかっていても否定したくなる気持ち。自分がこんなにも相手のことを思って言っているのに、なんでわかってくれないんだとイライラする気持ち。この童話を読むと、そんな普段の自分を振り返ってしまいます。自分と違う意見でも一度しっかり受け止めて、じっくり考えてみようという謙虚さ。相手のためと言いつつ、実は自分が成功したい、楽をしたいという気持ちが混じっていることに気付く謙虚さ。自分も忘れたくないなと、改めて実感しました。
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