魔女の宅急便のあらすじ・作品解説
魔女の宅急便は、原作者である角野栄子さんの娘さんが中学生時代に描いた魔女のイラストに着想を得て執筆され、1985年に発行された作品である。1989年には宮崎駿監督のてによってアニメ映画化され大ヒットとなった。また、2014年にはアニメ版のリメイクではなく、原作の第1巻・2巻も基とした実写版の映画が公開された作品である。 今作品のあらすじとして、母は魔女、父親は普通の人、その間に生まれたのが主人公のキキである。魔女の世界には13歳になると独り立ちする決まりがあり、満月の夜、黒猫のジジを相棒にほうきで空へ旅たった。不安と期待に胸を膨らませ、コリコという海辺の町で宅急便屋さんを開いた。落ち込んだり励まされたりしながら町へととけ込み、健やかに成長していく少女の様子を描いた作品である。 原作では、映画にはない「その後」についても描かれており、キキは20代前半で結婚し、双子の男女トトとニニという二人の子供を出産する。
魔女の宅急便の評価
魔女の宅急便の感想
映画とは少し違う『魔女のキキ』
スタジオジブリで映画化された『魔女の宅急便』の原作である。映画の中では独り立ちした小さな魔女、キキが新しい街で自分の能力を活かして仕事を始めながら、人間関係や友情に悩み、それでも成長していく姿が描かれている。実はこの作品は全6巻で出版されており、あの幼かったキキは成長し、最終的には結婚までしてしまうのだ。映画の中ではキキの成長のほんの一瞬しか描かれていないが、こちらの方では、キキの成長が、丁寧にゆっくりと綴られている。子供が読んでも、大人が読んでも、ハラハラワクワク、ときに心配になるキキの姿を、いつしか応援してあげたくなる素敵な作品だ。現在、角川文庫の方からも新しく文庫化したものが出版されている。ぜひお手に取って見て欲しい。