等身大の平凡ながら頑張るフリーターに心奪われる作品 - フリーター、家を買う。の感想

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フリーター、家を買う。

3.903.90
文章力
4.13
ストーリー
3.25
キャラクター
3.75
設定
3.63
演出
3.88
感想数
5
読んだ人
11

等身大の平凡ながら頑張るフリーターに心奪われる作品

4.54.5
文章力
4.5
ストーリー
4.5
キャラクター
4.5
設定
4.5
演出
4.0

まずタイトルがとても秀逸だと思いました。タイトルを目にした だけで「フリーターがどうやって家を買うのか、はたまたどういう 意味合いをもったタイトルなのか」といろいろ考えを巡らせてしま います。 そしてその期待を裏切ることなく、このタイトルは物語に深く深く 関わってくるのです。読み終わって改めてこのタイトルを見直した とき思わずホロリとしてしまいました。読み進めるうち主人公の 人柄に心奪われていきましたが、それは主人公が自分と同じような 平凡な若者として等身大に描かれていたからのように思います。 その思いや葛藤や弱さに共感でき、かつそれを一つ一つ克服して いこうとする姿がとても素敵でした。またフリーターという設定や 家庭内の込み入った問題をストーリーに取り込んでいるのにちっとも 暗い印象を受けることがありませんでした。それは作者有川さんが キャラクターの言葉や行動に人間味を持たせているからのように 思います。 心がほっこりして前向きになれる作品なので機会があればぜひ 読んでほしい作品です。

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原作よりドラマが面白い不思議な作品

小説<<<<<<<ドラマ『フリーター、家を買う』は、『図書館戦争』に次いで、有川浩作品のなかではかなり認知度が高い作品なのではないだろうか。というのも、少し前の話になるが、この作品『フリーター、家を買う』はドラマ放送されているのである。主演は二宮和也、母親役は浅野温子、父親に竹中直人と、TVドラマにしては恵まれすぎるほどの豪華俳優陣。ストーリーは原作からだいぶ脚色されているが、実によくまとまっていて感動できる良作だった。お母さんが騙されて息子の就職お守り買ったシーン、筆者はボロ泣きしました。ところが、その原作となった小説版は、物足りない出来だったように筆者は感じている。詳しくは次項から説明するが、そこに有川浩の作家性の問題点があるのである……。どこか鼻につく有川浩作品そもそも有川浩はライトノベル出身だ。今では知名度・応募者ともに業界最高の電撃文庫大賞で、大賞を受賞した経歴の持ち主である。...この感想を読む

2.52.5
  • すらりすらり
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  • 2194文字
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