壮大なドラマの序章です
沈まぬ太陽は、有名な日航機墜落を題材にしているだけでなく、一人の男性が、巨大組織に飲み込まれていく姿、企業の不条理、人間の業を、壮大なドラマにしています。 この第一巻では、アフリカのサバンナで、ハンティングをしている主人公の姿から始まります。 まだ自分の会社の飛行機が就航していないケニアで僻地勤務をしていたのです。 少しづつ、こうした境遇に至った経緯が語られていきます。 有名大学を卒業し、会社のエリート候補として、将来を嘱望されていた若い社員であった、恩地元は、半ば強制的に、労働組合の仕事を押し付けられます。 持ち前の正義感から、組合の仕事を頑張ったのにも関わらず、会社上層部の意向によって、僻地勤務を命じられます。 これでもか、というほどに、会社からひどい扱いを受けている主人公が、なぜ会社を辞めないのか、そのあたりは、個人的には、最後まで疑問を感じていました。 ただ、自分の信念を貫いていく生き様には、感動しました。 この巻は、まだ序章段階ですので、この後にさらなる感動が待っています。 個人的に、人生で最も感動した本の一つです。
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