運命の人のあらすじ/作品解説

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運命の人

4.004.00
文章力
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演出
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運命の人のあらすじ・作品解説

運命の人は、2005年1月号から2009年2月号まで「文藝春秋」に掲載され、その後、単行本化もされた、山崎豊子による小説である。 この作品は、実際にあった、沖縄返還協定に関わる機密漏洩事件である西山事件を参考にして作られた作品である。 毎朝新聞政治部に、優秀な記者として勤める主人公の弓成亮太は、沖縄返還の取材をしていく中で存在を知った密約の機密文書を、外務省で女性事務官として働く三木昭子から入手する。しかし、その入手のきっかけが、弓成と三木の男女の仲であることがスキャンダルとなり、裁判で厳しい闘いと判決を下されることとなる。権力と真っ向から対立しようとする弓成と、それにより、自らの立場のみならず、家族との関係にまでも歯車が狂いだすという物語である。 2009年には、毎日新聞社による第63回毎日出版文化賞特別賞を受賞するなど、高い評価を得ている。また、主役の新聞記者を本木雅弘が演じたほか、華やかな共演人も出演し、テレビドラマ化もされている。

運命の人の評価

総合評価
4.004.00
(1件)
文章力
4.004.00
ストーリー
3.003.00
キャラクター
3.003.00
設定
4.004.00
演出
4.004.00

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運命の人の感想

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現代につながる問題を提起しています

この小説は、70年代に実際に起きた、外務省の機密漏えい事件をテーマにしていますが、日米同盟や、沖縄基地の問題など、現在も争点になる問題を提起しています。主人公の弓成亮太は、大手新聞社の敏腕記者で、スクープ合戦に明け暮れています。政財界に知人も多く、外務省にも顔が利き、仕事のできる優秀な記者です。ところが、外務省の機密漏えい事件をスクープした事によって、どんどん人生の歯車が狂ってしまいます。スクープしたのは、懇意にしていた、外務省の美人事務官から、資料を手に入れる事ができたためで、これが問題となります。外務省事務官との出会いや、男女の付き合いが少しづつ描かれていますが、何故、女性が資料を持ち出したのか、そんなに弓成に気に入られたかったのか、そこのところが、さらっとしか描かれていず、最後まで、今ひとつ不明確でした。個人的には、国家機密と、記者の個人的なスキャンダルを、一緒に語る事が陳腐であ...この感想を読む

4.04.0
  • kanako40kanako40
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  • 468文字

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