最後の一瞬まで見入ってしまいます
キャストの豪華さ
主演の二宮和也さんを初め、豊川悦司さん水原希子さんなどとても豪華なキャストさんが沢山出演されています。主演の二宮和也さんは二重人格の役なのですが、表の冷静沈着な天才科学者と裏の絵を描くのが好きな心優しい男の子の二役の切り替わりは本当にすごいです。雰囲気もガラッと変わりますが話し方や目が別人のようで別々の演者さんを見ているかのような素晴らしい演じ分けでした。
原作と映画
原作では犯人が男の人で、映画では犯人が女の人に変わっています。ですので、犯行手段なども勿論変わってきます。他にも二宮和也さんが演じる神楽の、裏の人格『リュウ』が恋をする『スズラン』という少女が出てこないです。私は原作でスズランと教会に訪れる場面がとても好きだったので映画でもあったらもっとリュウの心の変化が表されて良かったかな?と思いました。原作を読んだ後に映画を観るなら別物だと捉えて観ると良いかもしれません。
映像化ならではの臨場感
ストーリーの途中で神楽(二宮和也さん)が指名手配され逃亡するシーンがありますが、工場内に逃げ込み追い詰められ窓から飛び降りるシーンや警察官から逃げ切る為爆走するシーンなどは映像化ならではの迫力や緊張感があります。リュウが父親の死について語るシーンで、水原希子さん演じる蓼科早樹が『泣いてる…空も…』と言ってリュウを抱き締めるとこは、お二方の演技もお上手ですが映像もとても綺麗でした。
ストーリー展開
原作の作者が東野圭吾さんということでベースストーリーはさすがとしかいいようがありませんでした。味方だと思い信じていた人が犯人だったり、DNAを活用したシステムで犯罪者を追い詰める立場の人間だったのに追い詰められる立場になってしまうなど展開の切り替わりが早く映画の途中まで観ていても謎だらけですが、最後の最後に全ての伏線を一気に回収し謎が解け点と点が繋がるのはさすが東野圭吾ミステリー作品ですね。映画は上映時間がある程度制限されてる中で綺麗にまとめ上げられた作品でした。
リュウと神楽
作品の中でリュウ(裏)と神楽(表)の2つの人格が出ますが、実は主体の人格(表の人格)だと思っていた神楽が実はリュウが作り出した別の人格でした。神楽がサブの人格でありながら表に出る時間が多いのも映画を観ていく中で納得できます。弱い自分(リュウ)を守っていく為に生まれた人格なので、あんなに自信家で冷静沈着なんでしょうね。少し冷たく感じる神楽もそういう背景を見ていくと可愛らしく見えてきます。
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