プラチナデータ解析 - プラチナデータの感想

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映画レビュー数 5,784件

プラチナデータ

4.334.33
映像
4.50
脚本
4.00
キャスト
4.83
音楽
4.00
演出
3.83
感想数
3
観た人
3

プラチナデータ解析

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

目次

2作品で共演しているからこそ生まれた信頼感

アクションを監修しているのはGANTZ(映画)で二宮和也さんに指導していた下村勇二さんです。GANTZでの二宮さんの動きをみて「二宮さんならこのくらいのアクションは大丈夫」と少し危険なシーンでも、スタントなしで本人がアクションに挑んでいたようです。プラチナデータでの二宮さんの役どころはDNA解析員ということもあり、普段から体を鍛えているようなタイプではありません。なので、「あまりかっこよくなりすぎない」かと言って、「無様ではない」線でアクションの監修をされたそうです。二宮さんは後日雑誌のインタビュー等で、下村さんは自分を買いかぶりすぎていると言っていたぐらい、結構ギリギリのシーンもあったということでした。ワイヤーワークなどもあったようですが、二宮さん自身もあまりワイヤーには頼らない状態で自然に映像として映るようアクションをされていたようです。

アクションシーンに対して二宮さんは顔が映らないところに関しては、「自分がやるよりスタントの人にやってもらう方がスムーズに進むのであれば、スタントの人にやってもらう方がいい。顔を映した方がいいシーンの場合は自分がやればいい」と言っています。映画は監督の作品であり、役者は作品を作るうえでの一部にすぎないということを言っていた二宮さんらしいコメントだと思います。

神楽とリュウ

主人格となる神楽と交代人格であるリュウ。二人の性格は対照的と言っていいでしょう。神楽はDNAですべてが決まると浅間刑事に言いますが、それではなぜこんなにも神楽とリュウは性格が違うのか?その謎を解明するためにDNA解析員になったのだと言っています。映画では神楽の方が主人格として物語が進んでいきますが、途中のシーンで神楽に対して違和感が・・・。そうです陶芸家である父と神楽の会話シーンで、明らかに現在の神楽の話し方とは違いどちらかというとリュウの話し方に似ているような。蓼科早樹とはじめて会った時もどちらかというとリュウだったような。最後水上教授と話をした時に元の人格はリュウだったということが明らかになり納得です。

神楽とリュウの人格交代は、一般的にみる人格交代シーンにはしたくないという思いが二宮さんにはあったそうです。二重人格とはいえ一人の人間であるところを表現したかったということでした。浅間刑事とスタジアムで会うシーンで神楽とリュウの人格が交代するシーンがあります。早樹と一緒にうつっている写真を見たことがきっかけで、リュウの人格が表に出てきます。また水上教授のオフィスを訪ねた神楽が話しているときにも、リュウのような話し方になるシーンがあります。どちらも早樹がキーワードとなりリュウが表に出てきますが、スタジアムでは人格が交代したのがわりと分かりやすいのに対し、水上教授のオフィスの時にはよくよく見るとという感じがします。二人の心の距離が縮まったからこそ、どちらの人格ともとれる状態になったという感じがしました。

近未来の犯人追跡方法

神楽のはたらくDNA解析研究所の上の階に、神楽も知らない監視カメラでの追跡ができるDNA監査システムがあり、DNAだけでなく顔認証、声紋認証、歩き方など監視カメラでとらえられるところにターゲットがいれば、認証できるシステムがいっぱい。DNAが生まれたらすぐに採取され、国によって管理されるというところだけでも少しぞっとする話ですが、監視カメラでも管理されるとなるといくら悪いことをする気がなくても、あまり気持ちのいいものではありません。しかも、それが不平等の上に成り立っているとなると余計です。それはNFファイルとして扱われ、まだDNAを登録していないものの犯行ということになっていました。しかし解析されてしまうと困るファイルということで、政府要人又はその家族が犯罪を行っても見つからないようフィルタをかけているものだったのです。自分たちの不都合なことを隠す政府が国民のデータを管理するのです、いくら個人情報を悪用しないなどと言われても信用できるわけがないですね。

とはいえDNA解析研究所はすごいの一言です。はじめてDNAモンタージュを披露する場で神楽が得意げに解析しますが、顔はもちろん身体的特徴までぴったりとあててしまいます。足のゆびの中指が一番長いことまで・・・。あまりに特徴が合致していたためか浅間刑事が捕まえた後、犯人の靴と靴下を脱がし中指の長さを確かめてしまうほどです。犯人にとっては脅威でしょう、DNAだけでは一致しているかどうか採取して犯人のDNAと比較して、一致したら犯人確定となるのが現状ですがモンタージュで顔がわかればすぐに捕まえることができるのですから。しかし無実の罪で追われていた神楽同様、犯罪現場にDNAを残すことができれば別の人間を犯人にすることができてしまいます。そういった危うさもこの映画では問いかけているように思われます。

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他のレビュアーの感想・評価

最後の一瞬まで見入ってしまいます

キャストの豪華さ主演の二宮和也さんを初め、豊川悦司さん水原希子さんなどとても豪華なキャストさんが沢山出演されています。主演の二宮和也さんは二重人格の役なのですが、表の冷静沈着な天才科学者と裏の絵を描くのが好きな心優しい男の子の二役の切り替わりは本当にすごいです。雰囲気もガラッと変わりますが話し方や目が別人のようで別々の演者さんを見ているかのような素晴らしい演じ分けでした。原作と映画原作では犯人が男の人で、映画では犯人が女の人に変わっています。ですので、犯行手段なども勿論変わってきます。他にも二宮和也さんが演じる神楽の、裏の人格『リュウ』が恋をする『スズラン』という少女が出てこないです。私は原作でスズランと教会に訪れる場面がとても好きだったので映画でもあったらもっとリュウの心の変化が表されて良かったかな?と思いました。原作を読んだ後に映画を観るなら別物だと捉えて観ると良いかもしれません。...この感想を読む

4.04.0
  • のあのあ
  • 227view
  • 1041文字
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