ガンダムストーリー開発計画 - 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズの感想

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

3.003.00
映像
3.67
ストーリー
3.00
キャラクター
3.17
声優
3.33
音楽
4.33
感想数
3
観た人
4

ガンダムストーリー開発計画

4.54.5
映像
4.0
ストーリー
5.0
キャラクター
3.0
声優
3.5
音楽
4.5

目次

モビルスーツという名の鉄塊

この作品でのモビルスーツは非常に頑丈です。ラミレート装甲という名のとんでもない複合素材と思われる装甲をもっています。あるシーンではモビルスーツの主力装備であるライフル(おそらく従来の銃弾を打ち出すタイプ)の直撃に耐えています。ガンダムシリーズでは作品によって破壊力に大きく違いはありますが大抵の雑魚機は主人公ガンダムの一撃で倒されるのがお約束でした。それが雑魚機でさえ飛び道具では倒せない仕様になっています。その代わりモビルワーカーと呼ばれる簡易戦車はモビルスーツにあっさりやられてしまいますが。そもそもモビルワーカーを主戦力にしている弱小傭兵企業が主人公が隷属していたところです。なぜガンダムがあったのか。第1話目に修理完了して出撃してきますが修理機材は何処から調達したのでしょう。ガンダムバルバトスをはじめモビルスーツ自体が正式な軍隊(ギャラルホルンという組織)でしか使われていないようです。もちろん闇企業には流れているようです。どこの世界も裏の世界というものがあるようです。ただこのように一般ではないモビルスーツ、作品では旧世代からあるようですが現代の戦車より高度なテクノロジーを備え装甲も特殊でありそう簡単に部品は手に入るはずはないのでは。修理には単純に装甲版から手に入れる必要があります。電子機器をモビルワーカーから無理やり調達できても特殊装甲は無理でしょう。後から出てくる戦艦の装甲ではモビルスーツには合わないのではないでしょうか。また装甲をモビルワーカーのものを流用すると簡単にライフル弾が貫通するでしょう。無敵に思えるモビルスーツですが主人公たちはペンチやレンチといった巨大サイズの工具で破壊しています。打撃武器は効くようです。現実で大昔にあったファランクスという重装歩兵、騎士は全身金属鎧で剣や矢による攻撃を跳ね返しほぼ無敵だったそうです。しかしこれをメイス、モーニングスターなどの打撃武器で鎧より中の人間にダメージを入れ倒したそうです。これらを考えると打撃武器は装甲が硬いものにとても有効のようです。

宇宙戦闘でのモビルスーツを考える

頑丈なモビルスーツと同じく宇宙戦艦も装甲面では高性能です。なぜ装備が大砲なのか疑問です。戦艦の装備する装甲はモビルスーツを超えるでしょう。昔の戦艦大和なみ46cm砲を軽く超える破壊力があるとしても宇宙戦闘では有効ではないのです。砲弾のスピードが火薬式とおもわれる大砲では遅いのです。これはガンダムシリーズにいえることですが実体弾の速度は今最新のレールガンでも音速の3倍くらいです。大砲はこれにおよびません。音速の何十倍で機動可能な宇宙ではまず当たらないでしょう。人間はこの速度には耐えられないのでなんらかの未来技術を使っていると思います。宇宙戦闘は空気抵抗がなく実体弾の射程距離は無限ですが命中するかは別問題です。戦艦対戦艦でもこの始末です。モビルスーツ迎撃用なのでしょうか。機動力はありますが戦艦を破壊可能な射撃武器のないモビルスーツは接近して攻撃しなければ有効打になりません。戦艦に接近してくるモビルスーツに牽制を放つ、無駄な行為でしょう。そもそも戦車というより航空機に近くヘリより旋回性能が高いと思われるモビルスーツです。上下左右前後360度全方位から攻撃可能ですので大砲も全方位に撃てなければならずこの作品の戦艦の形状では対応できないでしょう。いわゆる球形が最適ですがビジュアル的には良くありません。双方の弾が尽きるまで撃ちまくって弾切れその後は肉弾戦です。ただ打撃武器は敵機に近接しなければならず容易な決着は望めないでしょう。守る側はひたすら逃げ続け相手が戦艦のほうにむかうときだけちょっかいを掛けるだけでいいのです。従来作品ではメガ粒子砲とかでてきます。宇宙戦闘では光線兵器は必需品ですがこのシリーズでは現時点で人類側は使っていません。アニメがさくさく進まないので途中からライフルで撃破しています。最初の描写はなんだったのか。

鉄華団とその仲間の人間関係を考える

従来のガンダムシリーズにおける主人公の立ち位置を一新したともいえる任侠ものです。何故か漢字に当てはめたり盃を交わしたり親父だったり兄貴だったりと任侠ものプラスなストーリー。鉄華団という名前も普通の企業ではないことがわかるでしょう。傭兵業というよりマフィア的組織の下請けです。日本の任侠ものに近いのに組織はマフィアです。従来にない男臭い物語は魅力的ですがそろそろおじさんの主人公がいてもよいのではないか。(そもそも主人公が少年である必要性がないのでは)。鉄華団が未成年者のみの組織(家族)だから現実的に犯罪組織まがいになるのは仕方ないのかもしれません。そもそも作中の火星は不遇な扱いですし。兄貴分のタービンズからモビルスーツを供与されていますが何のためでしょう。お金にならないのに市販されていないモビルスーツは高級すぎでは。兄貴分が弟分に投資しているわけですが任侠ものとしては考えられる選択です。タービンズの兄貴はもともといい人であり立身出世にも極端な犯罪を犯して大きくなったわけではないし、弱い立場を理解する素地があります。その兄貴を若頭にしているテイワズの親父もそこまで悪くないのでしょうか。

次期ガンダムについての意見要望等

個人的な視点ではこのストーリーは今までと違い強烈です。しかし先に書いたように戦闘部分が迫力重視であまり「なるほど!」というような作戦がありません。基本力押しでガンダムの性能に頼った戦いです。そもそも主人公を少年にしていると経験不足のため力押しになるのは仕方ありませんが正規の軍隊がガンダムを知っていて遅れをとるのは考えにくいと思います(ガンダムは過去のデータベースに登録されている)。そろそろ歴戦の強者で雑魚機に乗るおっさん主人公の登場ではないでしょうか。経験故の強さをもつおっさん主人公が敵方のガンダムを攻略するため人脈や罠を駆使して戦うのもおもしろいと思うのですが。

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