切ないけど心温まる
発明のすごさ
発明の力ってすごいですよね。なんせ人造人間が作れちゃうんですから。でも仮初めだとしてもまさかのハサミっていうね。他にもあったでしょうになぜハサミだったのか不思議ですね。それに心臓はハートのクッキーだし。いろいろ突っ込もうと思えば突っ込めるんですけど、あえてスルーで。笑
きっとお茶目心も取り入れたかったのかもしれませんしね。普通じゃありきたりになっちゃうから、ちょっと一工夫的な感じでそうしたのかもしれないですしね。
でもエドワードちょっと可愛いなと思いましたね。愛情たっぷりで育てられたんだっていうのがよく分かるくらい純粋というかまるで少年みたいな心を持っているなって思いましたね。ただ完全に人間になれなかったんだっていうのがわかるのは肌の色ですね。両手はもちろんなんですけど、肌の色も悪いというか青白い感じになってましたからね。きっと血液とかまでは忠実に再現できなかったんですね。それが不気味さを与えているというか、惜しいなって感じたところですね。もう少しうまいことやってあげられなかったのかなって思っちゃいましたね。だってあれだけ体とか人間っぽくしてあげてたのになんで手がハサミだったんだって話ですよ。遊び心にしたって人間を作りたかったのなら忠実にするべきだったんじゃないかなって思っちゃいましたね。まぁ、エドワード本人はそれに何の違和感も感じていなかったぽかったからいいのかもしれないですけど。でも食事の時は大変そうでしたね。なにせハサミだから指先も長いし、何かつかもうにもうまくつかめないから食べるのも一苦労っていう感じでしたからね。そう考えるとやっぱり手って大事だなって再確認しましたね。
人間の嫌なところを見た
やっぱり人と違う所とか見つけちゃうとそれを利用しようとするのが嫌なところだなって思いましたね。特にジムなんてほんと最低ですよ。犯罪に利用するなんて!ましてやエドワードはものすごく純粋だしなんでも信じちゃうから言われたことを忠実にやってしまうから…そういうところにつけこんでほんと最低としか言いようがないですよ。それでキムが自分に振り向くわけないじゃないですか。むしろ私がキムでもエドワードに惹かれていたと思いますよ。彼の方が優しいですからね。でも、両手がハサミっていうのも使い方次第ではすっごい便利ですよね。エドワードみたいに髪の毛をカットしたり植木を整えたりできるから。それに手そのものがハサミだからより細かい動きができるっていうかチャチャっとできちゃうところなんかもいいなって思いますね。だからハサミの手も捨てたもんじゃないなって思いました。確かに普通の手の方がいいってなるかもしれませんけど、これはこれで個性だと思うんですよね。みんな同じじゃつまらないし、何か一つでも他の人と違ったらそれはもう個性だと思うんです。だからそれを差別したり、遠ざけたりするのは違うと思うんですよ。だからキムみたいな子がエドワードのそばにいるのはよかったと思います。でもそれだけじゃなくてエドワード自身も自分の手が何か役に立つっていうことが分かったのは嬉しかったと思います。ジムじゃなくてキムとかが髪の毛を切ってほしいとか植木を切ってほしいとか言って色んなお願いをしてくれたからこそ自分の存在価値を見いだせたんだと思いますね。それにエドワード自身もなかなかハイセンスな持ち主だったからそりゃ評判も良くなりますよ。やっぱり手がハサミだからより細かいところも微調整できるから繊細なものが出来上がるんでしょうね。普通にハサミでやっただけじゃ絶対にあんなにきれいにはできませんからね。
エドワードとキムの恋の行方
この二人は結ばれてほしかったかなって思いましたね。なんて言うか、お互い純粋っていうか、もうとにかく二人ともいい子すぎて。キムなんかエドワードを見てもまるで他の人と変わらない態度で接してる辺りがもうほんと優しさを際立たせてましたね。普通だったら手がハサミになっている時点で悲鳴あげたりなんだりして引いちゃいそうなものなのにそんなことありませんでしたからね。きっとそういうところでもキムの人間性の豊かさを物語っていたんだと思います。こんなに優しい子はそうそういませんからね。それにエドワードにとっても初めて外に出て一番最初に出会った自分と同じくらいの女の子ですからね。その子がこんなにいい子だったらそりゃ惹かれるわけですよ。それにエドワード自身こんなに人と長く関わった子はなかったんじゃないでしょうかね。確かに博士と一緒にはいたけど、それとこれとは別っていうか。博士も愛情を注いでくれはしたけど、キムとはまた別っていうか父親みたいな感覚で接していたから愛情の種類が違うんでしょうね。だってお母さんのペグがそもそも優しいですもん。普通あんな怪しいお城にいる人間っていうのも何とも言えない人を自分の家に連れて帰ろうっていうの自体思わないですよ。自分ひとりだけならまだしも家族がいるってことを考えたらうかつに連れて帰ろうなんて思わないですもん。だからそう考えるとそのペグの血が流れているキムがあれだけ優しいのも納得できますね。むしろこの親にしてこの子ありっていう感じですね。エドワードはいい人に出会ったと思いますよ。この親子に出会ったことでエドワードの世界は間違いなく広がりましたからね。だからこそここで幸せになってほしかったけど。神様って残酷ですよね。エドワードは何一つ悪いことはしてないし、何の悪意もなかったのに・・・ただ偶然が重なっただけなのに一気に悪者みたいな扱いをされて、ジムのことだって殺したくて殺したわけじゃないはずなのに・・・エドワード自身きっといろんな感情が巡っていたと思います。人間として完全ではないから感情もうまく分からない感じだったから余計に混乱していたと思います。キムが別れを告げたのもしょうがないことと言えばそうなのかもしれないですね。町に戻ったところでエドワードが悪者だっていうレッテルはきっととれることはないでしょうから。それなら元いたお城で暮らした方が幸せだって判断したんでしょうね。なかなか切ないなと思いました・・・。
そのあとキムが孫に話していたところもみているとやっぱりなんだかんだ言ってキムもエドワードのことを想い続けていていたのかもしれません。他の人と結ばれて家族もできたけど、それでも心の中ではずっとエドワードを忘れられずにいたんだと思います。エドワードが彼女のことを想い続けて彫刻を彫り続けていたように・・・。この2人は直接的には結ばれなかったにしても心では結ばれていたんじゃないかなと思うんです。ただ、エドワードの姿が変わっていないってところを見るとたとえ2人が結ばれたとしても、キムだけがどんどん年を取って先に死んでしまうのは目に見えていたから、結ばれない方が良かったのかもしれません。だってキムが死んじゃったらエドワードはそれこそ一人で路頭に迷うことになっちゃいますからね。もしかしたらキムはそれも分かっていたからこそ別れを告げたのかもしれません。このまま2人でいても幸せにはなれないっていうことが分かっていたんじゃないでしょうか。そう考えると切ないなって思いますけど、それでも変わらずお互いを想い合っているところをみるとちょっと心にジーンとくるものがありましたね。
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