子供でも1人の人間なんだな。
お化け屋敷と噂される岬にある塔に住んでいる、おじいちゃんと犬。 ただし孫である小学6年の龍神にしか見えない、幽霊と魔物のコンビ! というファンタジー色の強い設定のお話です。 ただ設定はファンタジーですが その中で扱われるテーマは、私たちの身近にある家族というもの。 龍神は、何でもできる弟、勝気で良い子の妹、 公務員の父、良い子を望む専業主婦の母の5人家族の長男だけれど 家族の中で、漠然と違和感を持ちながら暮らしている男の子。 それが塔に出会い、おじいちゃんに出会い、考え 自分の居場所を認識して、思い切った行動にでる、というストーリーにつながります。 子供を持つ親として、どんなに小さくても 子供は1人の人間で、自分の考えを持っていて、 親の望み通りにと思うことは傲慢だ、と身につまされる思いをしました。 1つ1つのおじいちゃんの言葉が作者の考えを代弁してるのでしょうが 多少お説教されているように感じることも。 でも、これを読んで 子供にも押しつけではない、自分の考えを持って欲しいと感じました。 「家族」を考えてみたい人にオススメです。
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