「敗者の告白」そのタイトルの意味
はじめから騙されました被害者は奥様だ。小説を開いて5分間はそう思っていました。まずはじめに雑誌編集者である、藤井友利子の供述調書から始まります。そこには生前インタビューを行った際の本村瑞香に対するイメージであったり、本村家全体の雰囲気が書かれていました。若手社長の妻としてセレブな生活を送っている瑞香からは、夫婦間のいざこざがある雰囲気が皆無で家族4人が幸せに暮らしているような感じでした。しかし瑞香は夫である本村弘樹に殺害されてしまいます。別荘のベランダから突き落とされてしまうのです。しかも息子の朋樹も一緒に。さらに、この事件がこじれた原因として瑞香から藤井友利子宛に手記が送られていることが判明したのです。その内容は「夫とその愛人に殺される。助けてくれ」というものでした。藤井友利子がこの手記を早く警察に提出していれば未然に防げたのではないか⁈そう思っていました。誰が本当のことを言っている...この感想を読む
3.03.0
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