ヒーローの人気もプロデュース次第
最初から嫌われたくてアンチヒーローになったわけではないのに、思い通りにいかないハンコックの姿が何とも切ない始まりです。
普通の人間でも少し周囲と違うだけで疎外感や孤独感を感じることもあるのに、常人とは明らかに違う、不死身で怪力で空まで飛べてしまうヒーローが自分の活かし方が分からないとなおさらだと思います。
しかもアルコール依存症まで患っているとなると自分の努力だけではどうしようもないですよね。
そんな嫌われ者ヒーローのハンコックと運命的な出会いをする広報戦略マンのレイは、ハンコックにとってのヒーローだったんじゃないかなと思います。
ハンコックの本当の気持ちを見抜いたレイはハンコックPR活動に乗り出します。
レイの作戦のおかげで市民のハンコックに対する見方も変わり、またハンコック自身も本当の自分を理解してもらえるようになっていきます。
従来の単純なヒーローが活躍する映画とは違い、超人的あるはずのヒーローのリアルな人間臭さが描かれているところが新鮮で面白かったです。
自分を抑えることができず、些細なことでキレてしまうヒーローなんて普通はいませんもんね。
自分の思いと周囲の気持ちや評価は、小さなきっかけ一つで変えることができるということが分かる作品でした。
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