人間味あふれるヒーローのお話
かっよくも切ないヒーロー
強靭な肉体と不死身なヒーローのハンコック。でもその心は常に孤独でした。ただ強いだけかと思ったらじつはそうじゃなくて、時代によって様々な呼ばれ方をした神に選ばれた人という設定。3000年は生きているそうだから、自分だけそのままで周囲が変わっていくのはすごく切ないだろうなって思います。そんな彼を救ったのはレイの存在でした。ずっと一人だった彼にレイは人との接し方やヒーローらしさを教え友達になります。ハンコックのいいところは肉体はとても強いのですが、精神的な部分はむしろ普通の人より脆いところにあると思うんですよ。全て完璧でないのがすごく良い。誰かに認められたいって気持ちは誰の心にもあるものだと思うので、すごく共感できると思うし身近に感じました。でもこの先どうしてもレイやレイの息子のアーロンの方が先に寿命がきてしまします。そうならないように適度にメアリーのそばにこれからいることにするのかもしれませんね。
メアリーの選択
メアリーは異常にハンコックに敵対心を持っていたし、これはもしやとは思いましたがまさか同じような力を持っていたとは!予想通りではありましたが、面白い展開になってわくわくしました。それにしてもカップルで近づくと人間のようになれるなんてちょっと残酷だなって思いますね。だってメアリーのように普通の人を好きになってしまってもなかなか一緒にいることが難しくなってしまうから。記憶喪失になってしまったハンコックのことで名乗り出なかったのはとても勇気がいることだったと思うし、愛していたからこその選択だったと思うんですよね。自分のせいで危険な目にあわないようにっていう。それが結果ハンコックの孤独感の原因にもなったのが切ないなって思います。
最後のハラハラ感がいい
ハンコックもメアリーも死んじゃうの!っとハラハラしました。でもパートナーの身体異常に反応する仕組みだったのが銃で撃たれているときの描写でわかりやすくて良かった。だからこそ一度メアリーの心臓が止まったことでハンコックの力が戻り、その身体に衝撃を与えることでメアリーにショックを与え蘇生!メアリーにはレイとアーロンと幸せに暮らしてほしかったし、ハンコックにもせっかく良い関係になったのだから生きててほしかったので、この展開はものすごく良かったです。こういう映画で悲しい結末って正直いらないと思うんですよ。私好みの終わり方で良かったです。最後にハンコックが月に描いたハートマークを見上げるシーン最高に素敵でした。
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