名のない親子が世界の終わりを歩く物語
いきなりの「静かな終わりの始まり」この映画は、普段の日常の世界がいきなり滅亡していくところから始まる。原因は何なのか、どのような天変地異なのかそれはわからない。でも夫婦が幸せそうに寝ているその部屋の窓の向こうは不気味に明るく光り、外は大火事になっていることが分かる。訳もわからないまま逃げようとしたそこで男は夢から目覚め、今は文明が衰退した現在に生きていることに気づかされる。あれから何年たったのかはわからないけど、当時身重だった妻はおらず、10才ほどの少年がそばに寝ている。息子だとしたら、あれから10年以上たっているのだろう。冒頭そこまで一気に見入ってしまった。映画にのめりこんだ理由のひとつが俳優たちのリアルな演技だけでなく、ここまで音楽が全くといっていいほどないことにある。余計な効果音や挿入音楽がないことで、ここまで映画に入り込めるのかと、自分を現実に戻さなくてはならないくらいだった。また...この感想を読む
3.53.5
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