伝説の名作…終焉!
ストーリーの冒頭は、力石の亡霊と闘ってる姿が描かれている。
そりゃ未成年の主人公がボクシングの試合の中で、とはいえ人の命を奪ってしまったのだから、その葛藤は相当なもの。しかも相手は、ジョーが唯一認めた好敵手であり、ボクシングに本気になったキッカケをくれたライバル。
子ども向けアニメのはずなのに…内容は非常に重いのがジョーという作品の特徴といえるかもしれない。
無冠の帝王カルロス・リベラや東洋太平洋チャンプ金 竜飛と、力石の葛藤が終わっても命の尊さや、障害の重さといった重いテーマを訴え続けているように思う。
これを観て育った子どもは当時、何を感じたのでしょうか。
比較対象にはならないかもしれないが、機動戦士ガンダムも戦争をテーマにした見た目ロボットもので子ども向けの作品でありながら、重いテーマを掲げているという点では類似しているように感じる。
ジョーという作品は、主人公を含めた主要なライバルたちが幸せにはならない、ハッピーエンドでもない珍しい作品なのではないだろうか。ただ幸せとは、社会的な成功を収めることなのか、命を燃やして燃え尽きてでも熱中できるようなものと出会うことができることなのか。
そんな価値観や「やりたい事」と出会うことの素晴らしさをジョーは訴えている、と感じてしまう。
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