幾原ワールド全開!
私は『少女革命ウテナ』を観て幾原邦彦監督の世界観にハマりました。とにかく幾原監督が作る作品には女の子が好きなものが沢山詰まっていると思います。『少女革命ウテナ』は正にその代表で、可愛い女の子たちに素敵な王子様、ドレスや剣等まるで夢の国のような世界が広がっています。
しかし、それだけでないのがこの作品の魅力の一つです。この作品の主人公は天上ウテナという「王子様」になりたい女の子。普通の少女向けアニメなら可愛いヒロインとかっこいい王子様でいいはずが、この王子様を敢えて女の子がやるのです。
私は少女という生き物は不思議な説得力があると思います。少女であるウテナが王子様の格好をし、必死にお姫様(姫宮アンシー)を守る。その絵は不格好に映るはずなのに、誰よりも気丈に振る舞うウテナはどの男性よりもかっこいい王子様に見える。そこまでの説得力があるのは、ウテナが男の人になりたいわけではなく、少女の心を持ったまま王子様であるからです。その姿に見ている人間は魅了され、王子様とお姫様の絆をとても美しいものと感じることが出来るのです。
また、それだけでなくこの作品はとても壮大なので色々な事に思考を巡らされます。
私は幾原監督作品の多くは世の中の何かを一つの作品を使い比喩的に表しているものと思っています。『少女革命ウテナ』も例外ではなく、少女とは一体何か、お姫様は本当にただ守られるだけなのか、など、多くのことを考えさせられる一つの大きな比喩的な作品と思っています。また、視聴者によって感じ方が違う、考え方が違う、とうのも作品の面白さの一つです。
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