とにかく悲しすぎる
「忠犬ハチ公は亡くなった飼い主の帰りを待ち続ける」ということは有名な話だったので、この映画の始まりから泣けてしまった。実話とは舞台設定が違うが、やはりこの結末は同じ。
飼い主が死ぬとわかっていて、飼い主とハチがものすごく仲の良い映像を観せられることほど酷なことはないと思う。
主人公を演じるリチャードギアの穏やかな優しいハチに対する表情が余計悲しさを引き立たせた。
主人公が早々に死んでしまうのは、大物俳優リチャードギアが早々にスクリーンから姿を消すことになるのでなんだかもったいない気もした。しかし、ハチを演じている犬の、飼い主を待つ寂しい表情はどうやって訓練させたのか、と思うほど感情移入してしまった。リチャードギアがいなくても、彼も十分映画に深みを出せる名俳優だなと思った。
そして、飼い主が亡くなったことを周りの人達が説明するのだが、「そんなはずはない、いつも通り仕事を終えてこの駅に帰ってくる」という飼い主を信じ続ける強い心を持った男らしいハチの表情も垣間見ることができた。
この物語は最初の飼い主とハチとの絆がいかに深いかを表現している時間が一番重要に思う。そのシーンでリチャードギアと犬が素晴らしい演技をしてくれたために、より一層後半の飼い主を待つシーンを引き立たせてくれ、感情を深くえぐられるのだと思う。
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