過酷な人生 - それでも夜は明けるの感想

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過酷な人生

3.03.0
映像
3.0
脚本
3.0
キャスト
4.0
音楽
3.0
演出
3.0

これは誘拐されて奴隷として働かされた黒人の伝記を基にした作品である。

邦題は「それでも夜は明ける」であるが、原題は「Twelve Years a Slave」であり、この通り、12年間の奴隷人生の話である。邦題は日本人が惹きつけられそうな題にしてあるが、原題だと、よりリアルで過酷な印象を与えているように思う。

この駅がを観ようと思ったのは、この作品がアカデミー賞作品賞など多くの賞を受賞していることや、ブラッドピットが出演している、ということで興味を持ったからである。

何と言っても圧巻だったのは主演キウェテル・イジョフォーの演技。ブラッドピットと対等な、いや、それ以上の輝きがあったように思う(ブラピがちょい役というのもあるが)。

主人公のソロモン・ノーサップは自由黒人でありながらその事実を伏せられて12年間も働かされてしまう。しかし、彼は教養も高く、プライドも高く、白人に対して抗うところは抗う。だからこそ色々なトラブルに巻き込まれたりはするのだが、彼の、意志のある人間として生きることを諦めない姿勢は、他の人間としての尊厳を持って生きることを諦めてしまった周りの奴隷たちの心を変えていったように思う。

身分を証明し、無事解放されたソロモンだったが、妻と子供は彼が死んだと思い、再婚し、新しい家庭を築いていた。そのシーンがとても悲しかった。だが、なぜかソロモンは割り切った表情をしていた。

奴隷生活の12年間の方がずっと辛かったから、その奴隷生活の辛さを表わしているように感じた。

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