キンキーブーツの評価
キンキーブーツの感想
仕事仲間の絆は強し
予想はずれも○もっと歌を!踊りを!と作れたんじゃないかと、そんな気がしましたが、そんな表舞台より裏部隊を描いた作品になっていました。この題材だといろんな風に描けそうなので、誰か別の人達が作ったら、違ったテイストの作品になったのかな、なんて思います。明るくて、強くて、セクシーな…。事実を映画化したそうなので、どこにテーマを置くかでまた違った印象の作品になったでしょうから。ミュージカル作品として、知られているようですので、舞台と映画を見比べるのも楽しそうです。できれば、別の監督作品で映画で見比べたいとは思うのですが…そんなこと考えてしまうのは今作が、ちょっと物足りなかったからなのかもしれません。多分、心の中で勝手に、華やかさを期待していたのでしょう。本当にあった物語の再現そんなミュージカルな想像を持たずに鑑賞すれば良いのであって、しみじみとくるようないいお話だったな、と思います。ヒューマン...この感想を読む
まさにエンターテイメント作品。いい映画でした。
イギリスの片田舎にある老舗の紳士靴メーカーが経営危機に陥り、ドラッグクイーンがデザインしたドラッグクイーンのためのセクシーブーツで会社を救う、というストーリーですが、実話を元に作られているそうです。何しろ、ドラッグクイーンの「ローラ」を演じた俳優さんが、ほんとにカッコイイ。ゴツイ、ちょっと怖い、でもまっすぐに自分の生き方を貫いてる。差別的なことを言われても他者を許し、会社の危機を救うために立ち上がる。この会社を先代から引き継いだ若き経営者(ちょっと頼りない)は、試行錯誤を繰り返しながら、時にはローラの怒りを買いながらも奮闘する。やるならとことんやらなきゃ!ってことを教えてくれます。まさに「エンターテイメント作品」という感じで、楽しめました。
社長は立ち上がった、雇用を守るために 新たな分野へと躍進する
英国の製造業はポンドが強くなりすぎて、焼け野原のようになってしまった。昔、英国製の靴と言えばサイズさえ合えば、一生使えるものであった。物価を抑えるために強くなっていたポンドは、外から何でも買える様になると同時に、国内の雇用は無くなり、地方から沈んでいった。多分、英国内で栄えている産業は金融と訴訟産業だろう。この映画に出てくる靴屋は中国製に負けてしまった、古典的な良い品は長持ちすると言う品質重視の工場だ。この会社は雇用を守るために。セクシーシューズの世界に羽ばたく為に、イタリーのミラノで新しい新作のショーを行う。使うモデルはソーホーのドラッグクイーン、場馴れしてるからなんてことは無い。ドラッグクイーン達は孔雀のように着飾り、ヒップを振って歩いてみせる。英国を知っている人には泣きながら笑える胸が痛い、切ない作品だ。