甘いものを食べながら読みたくなる小説
ちょうど高校生になったころに初めて読んでそれから数年間何度も読み返している小説です。
人が死なないサッパリとしたミステリー、一つ一つの謎は単純だけどそれらを解いていく主人公小鳩くんの周りではだんだんと大きな事件につながっていく。
それだけ聞くとありがちな推理小説かもしれませんがこの小鳩くん、探偵役はやりたくない、と思っているんですよね。でも実際は推理力もあり知的好奇心もあり解きたがりの性格。 解きたがりの性格を封印して高校デビューならる小市民デビューをしようとしている小鳩くん、一緒に小市民デビューをもくろんでいる小佐内の高校生活のはじまりが描かれています。
小鳩くんは小説全体を通して解きたがりの性格が伝わってくるのだけれど、小佐内さんはぎりぎりになるまで読者にすら自分の性格を隠している。「小佐内さんは十分小市民なのにどうして小市民になりたいんだろう?」そんな疑問を思いながら読み進めると小佐内さんの性格にびっくり驚かされました。 びっくりした後はあぁ、よかった、これでこそ小鳩くんの相棒(本人たちは認めないでしょうが)だよね、と思います。
ページ数が薄いこともありさくさく読めます。いちごタルトとおいしい紅茶を用意して読んでみるのもいいと思います。
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