心を持ってしまった人形 - 空気人形の感想

空気人形はいわゆるダッチワイフのこと。 正直に言おう。私は空気人形のぞみを演じたペ・ドゥナの裸が観たかったから借りたのだ。 もちろんペ・ドゥナの人形のように綺麗なルックスと透き通るような身体には惚れ惚れしましたが、それ以上に物語のシュールでファンタジーな内容、そして切ないラストに罪悪感すら覚えました笑 ストーリーを簡単に。 秀雄のダッチワイフとして使われていたのぞみ。もちろん心はなく空っぽ。 しかし、ある日軒先の滴に触れて「キレイ…」と呟いた。そしてそのまま街中へ出ていった。 すべてが新鮮な世界。そこでレンタルビデオショップの店員純一と出逢い、恋をする。 人形なのに人間の心を知ってしまった。そのことがきっかけで自分と周りを変えてしまいます。 レンタルビデオショップでアルバイトをすることになったのぞみ。 あるとき、針が身体にひっかかり、のぞみはしぼんでしまいます。 しかし純一が空気穴から空気を吹き込むと、しっかり膨らんだ。 そして同時に、のぞみは空っぽだった心が満たされていくのを感じます。 のぞみは、同じく心が空っぽだと言っていた純一の心を満たすために、 眠っている純一の腹をハサミで切り裂き、セロテープで塞ぎます。そして空気穴を探しますが、見つからず純一は死んでしまいます。 のぞみは死の意味も分からずゴミ置き場に純一を置き、自らもやがて空気が抜けて死んでしまいます。 なんとも不思議な世界観ですが、何か観ている自分の心も満たされていくような感覚に陥りました。 ただ、あくまでストーリーよりもペ・ドゥナに目がいってしまいます笑