空気人形の感想一覧
映画「空気人形」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
心を持ってしまった人形
空気人形はいわゆるダッチワイフのこと。正直に言おう。私は空気人形のぞみを演じたペ・ドゥナの裸が観たかったから借りたのだ。もちろんペ・ドゥナの人形のように綺麗なルックスと透き通るような身体には惚れ惚れしましたが、それ以上に物語のシュールでファンタジーな内容、そして切ないラストに罪悪感すら覚えました笑ストーリーを簡単に。秀雄のダッチワイフとして使われていたのぞみ。もちろん心はなく空っぽ。しかし、ある日軒先の滴に触れて「キレイ…」と呟いた。そしてそのまま街中へ出ていった。すべてが新鮮な世界。そこでレンタルビデオショップの店員純一と出逢い、恋をする。人形なのに人間の心を知ってしまった。そのことがきっかけで自分と周りを変えてしまいます。レンタルビデオショップでアルバイトをすることになったのぞみ。あるとき、針が身体にひっかかり、のぞみはしぼんでしまいます。しかし純一が空気穴から空気を吹き込むと、し...この感想を読む
代用品の気持ち
ボロアパートに住む独身男の家にある「のぞみ」と名付けられた空気人形(男性が性的欲求を満たす為に作られたダッチワイフ)に心が宿ってしまいます。「のぞみ」は独身男との生活に嫌気がさしていた。独身男が仕事に出かけてから「のぞみ」は外の世界へ飛び出しレンタルビデオ店でバイトまで始めてしまいます。そのバイト中に「のぞみ」の体の一部分が切れてしまって空気が抜けてしまい、それを見たバイト仲間の男性が「のぞみ」に空気を吹き込み生き返させる。この行為がのちにとても切ない出来事を生んでしまいます。この映画のキャッチフレーズが「心をもつことは、切ないことでした」そんな事解りきっている事ですがやっぱり私はこの映画をみるまで気付いていない事があったんだとラストシーンでゴミ置き場に辿りついた「のぞみ」をみて思いました
人間の感情なんて持たない方が良かった
まずこういう映画における板尾創路の存在。すごい変態が全身の毛穴からにじみ出てる様な人なのでこういう役が本当に似合ってた物語は板尾創路演じる冴えない男が恋人の様に扱っていた空気人形が人間の心を持ち自由に歩き回る事も出来てしまうというもので主人がいない間に空気人形はレンタルビデオ店でバイトまではじめてしまうのだそのバイト先の同僚に好意を抱いてしまういろんな登場人物がいるのだがその誰もが一癖あり切なくなる様な人ばかりラストがすごく考えさせられう様な内容になってる人形だったら…そうなるのかな?って虚しい気持ちになりましたでもそんな期待せずにみはじめたけど見て良かったと思える様な映画だった。
ピュアさと寂しさ
結構話題になっていた作品だったので見てみましたが、想像以上に性描写がグロい映画だったので、びっくりした。ちょっとそこは苦手かも。でもリアリティさは伝わってきます。 主演のペ・ドゥナさんが本当に人形のような陶器のような肌で、また言葉もたどたどしく本当にお人形が人間になったらこんな感じ!?といった演技力。空気が抜ける演技なんて絶妙です。見ていると人間の孤独さとか寂しさがものすごく感じられ、だんだん悲しい気持ちになってきます。人形が人間になるなんてありえない設定だけど、どこかノンフィクションさも感じ。。。なんともちょっと世界観から一瞬抜け出せなくなります。副題の「心をもつことは、切ないことでした」の意味がちょっと分かる気がしました。