東京マリーゴールドの評価
東京マリーゴールドの感想
ディテールを大事に、ささやかな想いをみせてくれる小品
林真理子の小説「一年ののち」を基に作られた作品。「ほんだし」発売30周年記念とかで、当時のCFで親子を演じていた樹木希林と田中麗奈が、そのままの関係で出演していて、ちょっと笑えた。さいきんはNHKのドラマなどで活躍している小澤征悦の、かなり初期の映画ではなかったか。スクリーンで見てて「この人誰や?」と思ったことをおぼえている。失恋したばかりの主人公・田中麗奈が、合コンで知り合った男性と1年の期限付きで付き合いはじめる…という、なんてことのない物語だが、付き合い始めのモノを揃える描写など、ディテールがこまごましていて、なんだかドキドキさせてくれる話だった。ただ、後半気持ちがすれ違っていくところから、ラストに至っては少々演出不足感がある。結末について、「ほのめかし」に終始してしまうのだ。黙って見てると主人公がちょっと嫌な女に見えかねない。
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