空気人形のあらすじ・作品解説
「自虐の詩」「機械仕掛けの愛」で知られる漫画家、業田良家の「ゴーダ哲学堂 空気人形」の映画化作品で、心を持ってしまったラブドールの切ない恋を描いた、2009年に公開された日本の大人向けファンタジー映画。監督/脚本は「誰も知らない」「ゆれる」の是枝裕和。造形/特殊メイクスーパーバイザーは「魔界転生(2003年)」「うずまき」の原口智生、人形デザイン/原型は「さくや妖怪伝」「アナザヘヴン」の寒河江弘。 川沿いの町のファミレス店員秀雄のラブドールのぞみに、ある日心が宿り、メイド服を着て町に出る。彼女は人々と出会い、ビデオ店でアルバイトを始める。そこで彼女は初めて嘘をつき、恋を知り、自分のように空虚な心を持った人間がいる事を知るが…。 空気人形のぞみを「吠える犬は噛まない」「復讐者に憐れみを」のペ・ドゥナ、純一を「ピンポン」「蛇にピアス」のARATA、秀雄を板尾創路、ビデオ店店長を岩松了、人形師園田をオダギリジョーが演じている。他に高橋昌也、余貴美子、星野真理、柄本佑、寺島進、富司純子など。
空気人形の評価
空気人形の感想
心を持ってしまった人形
空気人形はいわゆるダッチワイフのこと。正直に言おう。私は空気人形のぞみを演じたペ・ドゥナの裸が観たかったから借りたのだ。もちろんペ・ドゥナの人形のように綺麗なルックスと透き通るような身体には惚れ惚れしましたが、それ以上に物語のシュールでファンタジーな内容、そして切ないラストに罪悪感すら覚えました笑ストーリーを簡単に。秀雄のダッチワイフとして使われていたのぞみ。もちろん心はなく空っぽ。しかし、ある日軒先の滴に触れて「キレイ…」と呟いた。そしてそのまま街中へ出ていった。すべてが新鮮な世界。そこでレンタルビデオショップの店員純一と出逢い、恋をする。人形なのに人間の心を知ってしまった。そのことがきっかけで自分と周りを変えてしまいます。レンタルビデオショップでアルバイトをすることになったのぞみ。あるとき、針が身体にひっかかり、のぞみはしぼんでしまいます。しかし純一が空気穴から空気を吹き込むと、し...この感想を読む
代用品の気持ち
ボロアパートに住む独身男の家にある「のぞみ」と名付けられた空気人形(男性が性的欲求を満たす為に作られたダッチワイフ)に心が宿ってしまいます。「のぞみ」は独身男との生活に嫌気がさしていた。独身男が仕事に出かけてから「のぞみ」は外の世界へ飛び出しレンタルビデオ店でバイトまで始めてしまいます。そのバイト中に「のぞみ」の体の一部分が切れてしまって空気が抜けてしまい、それを見たバイト仲間の男性が「のぞみ」に空気を吹き込み生き返させる。この行為がのちにとても切ない出来事を生んでしまいます。この映画のキャッチフレーズが「心をもつことは、切ないことでした」そんな事解りきっている事ですがやっぱり私はこの映画をみるまで気付いていない事があったんだとラストシーンでゴミ置き場に辿りついた「のぞみ」をみて思いました
人間の感情なんて持たない方が良かった
まずこういう映画における板尾創路の存在。すごい変態が全身の毛穴からにじみ出てる様な人なのでこういう役が本当に似合ってた物語は板尾創路演じる冴えない男が恋人の様に扱っていた空気人形が人間の心を持ち自由に歩き回る事も出来てしまうというもので主人がいない間に空気人形はレンタルビデオ店でバイトまではじめてしまうのだそのバイト先の同僚に好意を抱いてしまういろんな登場人物がいるのだがその誰もが一癖あり切なくなる様な人ばかりラストがすごく考えさせられう様な内容になってる人形だったら…そうなるのかな?って虚しい気持ちになりましたでもそんな期待せずにみはじめたけど見て良かったと思える様な映画だった。