木曜組曲の評価
木曜組曲についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
木曜組曲の感想
おなかのすく推理小説を読んで
ず初めにカバーの”期待の新鋭、待望の長編ミステリー”とのキャッチコピーが今となっては信じられない。 作家歴・作品数ともにベテランと呼んで差し支えない恩田陸さんが、まだ新鋭と呼ばれる時に出されたこの「木曜組曲」。 時子と異母兄弟の静子、時子の姪の直美、その異母兄弟のつかさ 静子の姪の絵里子 そして、血のつながりのないものの時子と一緒にくらしていたえい子。 5人の職業は、ライターに経営者に作家に編集者。 そして、女流作家の巨匠。 作中に出てくる登場人物は各々個性も気も強く、魅力的な働く5人の女性達。 この本を読んでいてまず初めに面白かったのが これだけ女性が集まる物語で、男絡みの話が出てこない。 ちょっとくらい 「つかさ元彼が絵里子の今の彼氏です」 とかあるのかと思っていたのにそれどころか。 登場する5人の女性達の、聡明で、巧妙で、逞しいこと。 作中、多少腹の探り合いはあるけれど、5人とも...この感想を読む