死が最後にやってくるの評価
死が最後にやってくるの感想
傑作古代ミステリ
アガサ・クリスティー作品によく見られるタイプの犯人だったので、わりとはやい段階で真相にたどりついた。でも、それを補う人物描写の素晴らしさ。ホリがとっても頼りになる聡明な人で安心できた。いろいろ考えさせられた。主人公のレニセンブが、周りの人たちのことをよく見て、考えを巡らせているところが好ましい。そしてそれをホリが導いてあげていて、見守っている感じが素敵だった。多分ホリはレニセンブよりずっと大人だし、レニセンブの欠点を知っていて、上から見てあげている、というふうだったから少しこわい気もするのだが、こういう考え深い人って素敵だなぁ、と思った。舞台が何十世紀も前のエジプトなのにいつものアガサ・クリスティーの雰囲気で面白かった!