耳に瞼がない、と誰かが書いていた。目を閉じれば書かれた物語は消え去る。けれど、他者がその喉を用いて語る物語は、目を遮蔽するようには自我から締め出すことができない。
クラヴィス・シェパード
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タイトルより中身を読書好きの恋人から勧められて読み始めた一冊。ジャンルがSFと聞いて思わず星新一を思い描いてしまった。正直期待はしないで読み始めた作品だった。舞台は海外、それも世界を股にかけるので、入り込むのに少しだけ苦労した。海外の台詞調がサクサク読みやすい。と、内容に入る前の前置きはこの辺にして虐殺器官について書いていきます。どのようにして虐殺は行われるか。そもそも虐殺って何やねんって思いますよね。辞書によると、「むごい方法で殺すこと」だそうです。笑 ジョン・ポールという人物がどのようにして虐殺を促し、実行するのか、そして虐殺は止められるのかというスリリングな展開となっております。関与した国に大量虐殺を振りまくジョン・ポールは何者で、目的は何なのか。最後までわくわくしながら読み進められます。本文中に気になったフレーズ集。うまく内容を整理してお伝えする力がないので、独自の目線で、小説...この感想を読む
クラヴィス・シェパード
クラヴィスがルツィアに物語を聞かされている場面。すでに前情報として知っていた物語だが、人の喉を通すことによって心に直接アクセスしてくる。
クラヴィス・シェパード
クラヴィスが選択をするときに心で思った言葉。