1973年のピンボールの評価
1973年のピンボールについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
1973年のピンボールの感想
イノセントな双子が心に何かを残してくれる物語
この小説で初めて村上春樹に出会ったこの「1973年のピンボール」で初めて村上春樹を読んだ。中学生の頃だったと思う。もちろん村上春樹という名前も知らずに、ただ表紙のポップな絵と1973年が偶然私の生まれ年だったというような単純な理由だった。以降この小説は、ページが外れるまでボロボロになるほど読み返され、ついに本としての機能がなくなるまでになると買いなおされ、挙句今3冊か4冊目になると思う(村上作品のほとんどがこのような経過をたどる)。この本に出会ってから村上春樹という作家に興味をもち、もちろん他の小説も全て読んだ。思春期ということもあり、それは私の人格形成や性格に大きな影響を及ぼしたと思う。今となっては村上作品のどれが一番気に入っているかというような質問に答えることは出来ないけれど、それでもこの「1973年のピンボール」は私にとってとくべつ(村上春樹はよく小説で、「特別」という言葉をあえ...この感想を読む