7月24日通りの評価
7月24日通りについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
7月24日通りの感想
吉田修一らしい恋愛小説
地味な女性のリアルな恋愛この本を読んで一番に感じたのは、吉田修一は女性を描くのがうまいということだ。彼の作品で女性が主人公で尚且つその女性の一人称で語られる話は珍しくない。この小説も女性が主人公で、彼女の恋愛事情がメインに描かれている作品となっている。個人的には恋愛小説はあまり好きではない。どうしても話がそこにいきついてしまうのも安い感じがしてしまうし、それは自分自身が恋をしているときでさえそう感じていた。だけども吉田修一の恋愛小説はなぜか読んでしまう。恋愛小説と言うのは少し趣きが違うかもしれないが「愛に乱暴」も、主人公の女性の愛と苦悩が緻密な描写で描かれ、ストーリーから目が離せなかった。今回の「7月24日通り」はそこまで激しい愛憎ではないけれど、全体的に淡々としている一味違った恋愛小説である。ただ、主人公が好きかどうかはこれまた別の話で、私はあまりこの主人公の女性は好きではない。その...この感想を読む