GOのあらすじ・作品解説
「GO」は、2000年に金城一紀により発表された小説である。講談社より発行され、同年の直木賞を受賞した。 この物語の主人公・杉原はあるパーティーで出会った女子高校生・桜井と恋人関係になるが、自分が在日韓国人であることを告げられずにいた。そんな中些細な喧嘩から在日韓国人の友人が日本人の高校生に刺し殺され、朝鮮学校時代の仲間たちが日本人高校生にかたき討ちを計画に反対し何とか阻止し、桜井の助けを求めようと自身が在日韓国人であることを告白するが、拒絶されてしまう。このような出来事から、自分の出自や在日韓国人としての生き方を考えるようになる、青春小説である。 2001年10月に東映で窪塚洋介・柴咲コウ主演により映画化された。主演の二人は、日本アカデミー賞でそれぞれ、最優秀男優賞・最優秀女優賞を獲得した。また、作品自体も報知映画賞や毎日映画コンクールなど、同年の多くの映画賞を受賞する話題作となった。
GOの評価
GOの感想
この時代だからこそ読みたい
窪塚洋介が主演で映画化されている。私は映画を先に見たので、映像が頭に浮かんで、読みやすかった。差別などの問題を知るときに、読んでみてもらいたい。日本で生まれ、日本で育っても在日といわれる主人公。彼は元ボクサーの父親に育てられ、喧嘩に強い。そんな主人公は、ある日、日本人の女の子に恋をする。在日であることは物語の芯としてある。差別などの表現もあり、人種的な葛藤もある。しかし、「GO」は恋愛小説である。在日や反日、反韓など、さまざまなことで揺れているこのご時勢だからこそ読んで欲しい。国籍や血などを、考え方で一蹴するような作品だと思う。