君の人生は長く 世界は果てしなく広い 肩の力を抜いていこう
龍さん
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妖怪アパートの幽雅な日常は、講談社月刊少年シリウス2011年7月号より連載を開始した、深山和香による漫画作品である。原作は香月日輪著のライトノベルで、第51回産経児童出版文化賞フジテレビ賞の受賞作品。小説は全10巻と番外編、単行本は2015年10月時点で9巻まで刊行。小説、漫画を含めた累計発行部数は370万部を超えている。 この作品は人間と妖怪と幽霊とが同居する妖怪アパートで巻き起こる騒動や日常を通じて主人公の成長を綴るヒューマンストーリである。人間の世界でごく普通に生きてきた主人公が、霊能力のある人間、掴みどころのない妖怪、壮絶な人生を歩んだ幽霊など、個性的なキャラクターたちに刺激を受け、常識を覆される日々の中で、人生について考えさせられ様々なことを吸収していく様が、時にのどかに、時にコミカルに、時に緊迫感を持って描かれている。 原作者の香月日輪は2014年12月に病気のため死去。享年は51歳であった。
生きてる主人公も育つが死んでるキャラも育っちゃう!大まかに分類するなら、主人公の自己成長ストーリーというカテゴリーになるのだと思います。でもこの作品の中では死者も成長し続けてるのがいいなぁ、と思います。実母からの虐待で心を閉ざしてなくなったクリが、妖怪アパートでの暮らしの中で心を開いていったのも、死後の成長ですよね。まり子もまた、幽霊でありながら生前の浅はかさを償うべく、必死に生きている(?)ことが明かされています。この物語はフィクションですが、実際に、人間は己を成長させるために産まれてきて、死後もその修業は続くのだと聞いたことがあります。妖怪の佐藤さんが、人間としての生活に憧れて会社員をしているのも、何だかいいですよね。限られた寿命の中で日々成長していく人間という生き物に憧れ、自分も人間のように日々成長する喜びを感じたいということなんだろうな、解釈しています。長谷くんのような人になり...この感想を読む
1にご飯、2にご飯!とにかくご飯何よりもまずコメントしたいのが、作中に出てくる『食べ物』について。作画がとにかく素晴らしい。カラーで見たいご飯シーンです。アニメでのこのご飯シーンは期待大だったのですが、作画が残念だったので、漫画をまた読み返し自分を満足させました。笑一人きりでご飯を食べることが普通になりつつある現代で、あんなに暖かい食卓シーンを見ると、思わず誰かと食事がしたくなります。栄養バランス抜群で、なおかつ若者に必須なお夜食も出てくる。お弁当だって現実では作るの大変なのに。るり子さんに家に来ていただきたいくらい。お隣に或る存在『常にそこに或る』存在。たしかに、妖怪って『よくわからない』存在であるがゆえに『怖い』という認識が根強い妖怪さんたち。この本では、『怖い』面も『良い』面も描かれているから読んだ後、少し心が暖かくなる。その反面、人間やその感情、念みたいなものはやはり怖いなぁっ...この感想を読む
龍さん
主人公(稲葉夕士)がアパートで暮らしていくにあたり、戸惑いを感じていた際に肩をポンと叩き励ました台詞。
龍さん
主人公の夕士の修行を見届けた龍さんがアパートを去る際、夕士は「俺のためにいてくれたんですか」と問う。 「君にその価値があるから、私はいくらでも手助けをする」と優しく笑う龍さんだったが、その裏には、「乗り越えようともしない者に手を貸さない」と言い切る厳しさも持ち得ていた。 そんな龍さんが、夕士に伝えた言葉。
佐藤さん
アパートを出て行った主人公(稲葉夕士)が学校での悩みを打ち明けた際に言う台詞。