読んだ後の満足感がすごい。
1にご飯、2にご飯!とにかくご飯
何よりもまずコメントしたいのが、作中に出てくる『食べ物』について。
作画がとにかく素晴らしい。カラーで見たいご飯シーンです。
アニメでのこのご飯シーンは期待大だったのですが、作画が残念だったので、漫画をまた読み返し自分を満足させました。笑
一人きりでご飯を食べることが普通になりつつある現代で、
あんなに暖かい食卓シーンを見ると、思わず誰かと食事がしたくなります。
栄養バランス抜群で、なおかつ若者に必須なお夜食も出てくる。
お弁当だって現実では作るの大変なのに。
るり子さんに家に来ていただきたいくらい。
お隣に或る存在
『常にそこに或る』存在。
たしかに、妖怪って『よくわからない』存在であるがゆえに
『怖い』という認識が根強い妖怪さんたち。
この本では、『怖い』面も『良い』面も描かれているから
読んだ後、少し心が暖かくなる。
その反面、人間やその感情、念みたいなものはやはり怖いなぁって思ったり。
この漫画を読んで、妖怪について考えてみたのですが、彼らはずーっとそこに或って、
人間のほうがどんどん忘れていってしまっているんだろうなぁ。と。
人間の『怖い』って感情も、彼らにはほんの少しのイタズラだったりするのかもしれませんね。
いろんなことで決まりごとがあって、窮屈な私たち人間より、妖怪たちのほうがのびのびと生きているさまがすごく素敵だなぁなんて思います。
まぁ、佐藤さんみたいな人が本当に現代社会の中にいても、こちらは気がつかないでしょうね笑
主人公の置かれている環境が羨ましい
もともと妖怪ものの漫画が大好きではあったので、原作者の香月日輪さんの作品『地獄堂霊界通信』(の漫画版)も読みましたが、読んだ後のほっこり感で断然『妖怪アパート』のほうが好きです。
やるせない気持ちになるストーリーもありましたが(同級生や寮の先輩など)結果としてほっこり、気持ちが救われます。
深山和香さんの作画も手伝って、どこか懐かしく、励まされているような感じになります。
(緊迫感のあるシーンでは少し迫力にかけますが)
自分の置かれている立ち位置。
現代社会のなかではなかなか見つけにくいものではありますが、夕士くんのように
『視点を変えて』、『今いる場所で全力でがんばる』ように常にできればいいなぁ。
人の何倍もそこにいる妖怪の先輩や、人生の先輩に囲まれている彼が羨ましい。
そして、自分のとなりにもしかして、こんな存在が『或る』ならと思うと少しワクワクした気持ちになれます。
見えないのが少し寂しい気もしますが、実際に見えたら怖くて動けないんだろうなぁ。
順応性高すぎだな夕士くん。笑
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