弥勒の月の評価
弥勒の月の感想
一気にファンになってしまいました
バッテリーなど野球小説で有名なあさのあつこさんが時代小説を書いていたとは知りませんでした。本屋でたまたま見つけて読んでみたのですが、あっと言う間にこの小説の世界に引き込まれてしまいました。主人公の同心・木暮信次郎はひねくれ者で、対極にある遠野屋主人・清之助はまた違った特徴があり、どちらも魅力的です。派手な殺陣のシーンは無いのですが、二人が相対する様は斬り合いよりも鋭く感じます。心情を表現するのにまわりの風景だけでなく、風や匂いも使って描写していることに気が付きました。さすがです。それが絶妙な間となって読む者を疲れさせない感じで一気に読んでしまいました。続編も読んでみようと思います。