空飛ぶタイヤの評価
空飛ぶタイヤについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
空飛ぶタイヤの感想
空飛ぶタイヤを読みました。
実際に起きた大企業の不祥事を題材にした物語です。運送会社である赤松運送のトラックが、タイヤ脱落事故を起こし(タイヤが車体から外れて空を飛ぶ。。。魔術でもない限りありえない、本来あってはならないことが現実に起こった事故)、一児の母である女性が亡くなる。赤松運送社長は、トラックの製造元であるホープ自動車の調査結果から、『整備不良』と結論づけられます。しかもその調査は、事故を起こしたトラックの製造元、財閥系の巨大企業、ホープ自動車であったため、警察、遺族、誰もがその調査結果を信じます。しかし、赤松は自社の完璧な整備記録を見て、事故の原因は『整備不良』ではないことを確信します。人命の危険に直結する重大な過失、その原因となる真相はどこにあるのか。。。もちろん、表からは見えない複雑怪奇なタネやシカケがあるわけで。。。さまざまな人間模様のディテールが丁寧に描かれています。池井戸作品の最高傑作だと思いま...この感想を読む