“おうちが一番”と思わせてくれる温かい作品
家が大事だと思わせてくれる6つの短編たちこの「家日和」には、全部で6つの短編が収められている。そのテーマは基本的には“なんだかんだいってもおうちが一番”と感じさせてくれる、ほんわかした物語たちである。とはいえ家の中の悩みなどは詳らかに描かれているわけで、そこはどこかしらカッコ悪さも同時に描写していると思う。そのいわゆる“カッコ悪さ”というのが、毎日必死に生きているからこそのカッコ悪さで、そこにはなんとなく誰しもそういうところがあるのだろうと思わせてくれるリアリティがある。この物語たちとまったく同じ設定でなくとも、一介の主婦なら「わかるわかる…」とため息をついてしまうものだと思う。正直「グレープフルーツ・モンスター」は、少し直接的すぎ、ましてやそのような希望通りの夢は見れないだろうとか思ったのだけれど(そしてあまりにも直接的すぎて主婦をバカにしてるのか?と思ったりもしたけれど)、いやいや...この感想を読む
3.53.5
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