ダイオウイカは知らないでしょうの評価
ダイオウイカは知らないでしょうの感想
「上等!」と 啖呵切りつつ 短歌詠む 作家加奈子の 行く末如何に
ちょっと緊張→悪のり→結構きれいに纏まる。さすがに二人は文筆家西加奈子が好きでこの本を手に取った。多彩で自由な発想の西加奈子が短歌の制約を超えて、たぶん笑わせてくれるだろうと思ってはいたが、笑いは予想以上だった。それもクスクス程度ではない。中盤は爆笑ネタの連発だ。「せきしろ?誰やねんそれ?」と関西出身でもないのに西加奈子の軽快な関西弁を拝借しつつ、まあ相方はどうでもいいや、と思いつつ読み進んでいくとこの人もまた面白いと知ったことも収穫だった。この本の面白さ、序盤、中盤、後半である程度分けられると思うので区切りつつ分析してみる序盤 ― 試運転(暴走狙い)の西加奈子、字数無視の自由なせきしろ短歌は初めて、というせきしろに対して、西加奈子は「小学校のころから予習ちゃん」と自称するだけあって五・七・五・七・七のルールはわかっているし、別の企画で上手くできず悔しい思いをした、というのがそもそもこ...この感想を読む