「カキフライが無いなら来なかった」からの第二弾
前作の楽しさが忘れられず前に読んだ「カキフライが無いなら来なかった」の楽しさが忘れられず、第二弾だというこの作品を手に取った。やはり期待は裏切られず、ページをめくる手が止められなかった。前作の「カキフライが無いなら来なかった」は又吉の自由律俳句だったけれど、今回の「まさかジープで来るとは」はせきしろの自由律俳句だ。何も知らずとも、本棚にこのタイトルが並んでいたら絶対この本は手に取ると思うくらい、どちらも想像力が一気に膨らむ文章だ。どちらかというと前回の作品に比べ力がはいっているように感じたけれど、それはそれでまた違う味が加わり、いい仕上がりになっている。そして自由律俳句の自由さと表現力の幅の広さに、再び魅了させられた思いだった。自由律俳句での表現力の高さ五七五というリズムを排除しているにもかかわらず、これらの文体にはリズムがある。「豆腐が箸から落ちて見事に砕けた」とか「勝手に意味を持た...この感想を読む
3.53.5
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