心霊探偵八雲のあらすじ・作品解説
心霊探偵八雲とは、神永学によるスピリチュアル・ミステリー小説シリーズ。 神永のプロデビュー作品であり、もともと神永が自費出版していた「赤い隻眼」という小説を、大幅に改稿したものが第1巻にあたる。 主人公は大学生・斎藤八雲。赤い左目を持っており、その瞳で死者の魂を見ることができ、また会話も可能である。八雲が次々と起こる怪事件に挑んでいくというストーリーになっている。 原作は本編・外伝あわせて12冊が出版されており、累計発行部数400万部を超える人気シリーズである。国内での人気を受けて、イタリア・中国・韓国などで原作・漫画化作品が翻訳出版された。 2006年、與真司郎主演でテレビドラマ化されており、原作をもとにしたオリジナルストーリーが展開された。その後漫画化、アニメ化され、2008年には舞台化された。舞台化作品は、著者神永が脚本を書き下ろした完全オリジナルストーリーであることが多く、原作ファンからの評価も高い。
心霊探偵八雲の評価
心霊探偵八雲の感想
子どもまで利用する冷酷非情な人間の闇
生まれつき死者の魂を見ることができる赤い目を持っている『斎藤八雲』を主人公としたシリーズの4作目です。強い思いに縛られて死後もさ迷う魂をテーマにしているだけに、暗く悲しい事件が多いこの事件ですが、今回は、悲しいというより恐ろしい事件です。とはいえ、虐待され、私生児としてつらい生活を送ってきたであろう犯人の人生を考えると、同情の余地がまったくないとは言えませんが、それでも純粋無垢な子どもを利用するのは許されないことです。その分、その子を全力で救おうとする八雲と晴香の姿勢には胸が熱くなります。そして、そんなつらい状況でも悲しみも罪悪感も自分の胸の内におさめている少年の姿は、あまりに切ないものです。暗い話ではありますが、八雲と晴香、後藤刑事と石井刑事という2組のコンビのやり取りは、いつものようにテンポよく、暗い中にも笑いもあります。この人たちがいれば、この世も捨てたものじゃないと思わせてくれ...この感想を読む
楽しみにしてました。
1巻を読んで、すごく面白かったので2巻の発売をとても楽しみにしていました。今回は川に現れる少女の霊にまつわる話から物語は始まります。世間では連続少女誘拐事件が騒がれており、晴香もその事件に巻き込まれていきます。前回同様、1話完結でとても読みやすかったです。今回の事件はスッキリと解決しますが、大きな物語の流れとでもいうのかところどころに謎な部分がたくさんあり、続きがすごく気になります。推理小説という部分では、少々もの足りないところもありますが私はこの作者の軽快な文章がすごく好きです。話もよく作り込まれていて素晴らしいと思います。是非、お薦めしたい作品です。
心霊探偵八雲の登場キャラクター
斉藤八雲
よみがな:さいとう やくも 性別:男 国籍:日本 住まい:大学の映画同好会部室 所属:明政大学の学生 性格:口はかなり悪く、ひねくれ者 特徴:赤い左目を持つ 特技:死者の魂を見ることができる 癖:自ら進んで危険をおかす癖がある 資格:運転免許