誰かが誰かより辛いなんて、うそだ。誰だって同じくらい辛いんだ。生きることが辛くないやつがいたらお目にかかってみたいよ、おれは
清秀
理解が深まる小説レビューサイト
小説レビュー数 3,368件
風の万里 黎明の空 上 十二国記の名言集です。現在6件が登録されています。
清秀
自分の不幸を語る鈴に対して、目の前で父親を妖獣に喰い殺された子供が言った言葉。辛いのはあんただけじゃないと諭すシーン
清秀
慶国から巧国、そして奏国へと国の荒廃のために逃れてきた難民の少年、清秀が、不幸に浸り抜け出そうとしない鈴に言った台詞
黄姑
梨耀から嫌がらせを受けていた鈴は、自分の不幸をすべて周りのせいにしていた。自分と状況が違う周りの人間に、自分の気持ちが分かるわけがないと決めつけ、相手の気持ちを分かろうとしない鈴に黄姑がかけた言葉。
珠晶
下女の一人として下働きを行うという境遇に耐え切れず、物を盗んで逃げ出した祥瓊。『それは下働きが辛かったから』と憐れむ供麒に対し、珠晶が責任を感じる下女の長の前で言った言葉。
清秀
自分が人より辛い目にあっていると嘆く鈴を諭す為に
楽俊
公主であった祥瓊が何を果たすべきだったか、どうして恨まれるのか理解していなかったため、それを教える意味合いで言われた言葉
十二国記シリーズのEpisode4である本作は陽子、祥瓊、鈴の三人の少女たちに焦点が当てられています。時間軸的にはEpisode1・月の影、影の海の続編にあたります。女王になった陽子は王としての責務を果たせぬ己に苦悩していました。突然公主という立場を失った祥瓊は市井の暮らしに馴染めずにいました。海客として蓬莱から流されてきた鈴は己の境遇を呪っていました。そんな住んでいる国も立場も違う三人の物語が別々に展開し、次第に交差していく様子は非常に面白くて下巻まで一気に読んでしまいました。三人それぞれの成長も見られて人物がとても魅力的に書かれていると感じました。