本日は、お日柄もよくの評価
本日は、お日柄もよくについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
本日は、お日柄もよくの感想
言葉の使い方ひとつで、日常は変わる
日常的すぎてあいまいになる言葉を使わなくなっていく自分に気づく。仕事をして、家に帰ってご飯を食べて、夫と雑談していると「あれってさ」とか「って感じ」などと言ってちゃんと言葉にしないまま、ぎゅっと言葉を丸めてしまう。それを繰り返していくうちに日常で使う言葉は限られて、それ以外の言葉は思いつかなくなってくる。すると、何故だか人の話も聞けなくなる。自分に向けられているはずの言葉が耳を通り過ぎて、まるでラジオを聴き流しているようだ。この本は、そんな愚かなわたしに気づかせてくれる本だった。ましてやスピーチなんて、もっとも聞き流してしまうものの一つで、どのスピーチもTPOに合わせた常套句があって、インターネットで検索できるような例文の枠組からはみ出していないから面白味もないと思っていた。でも、この本を読んだ後はスピーチこそ日本語の美しさを、言葉の持つ意味を最大限に生かすツールなのだと感じた。言葉が持つ...この感想を読む