ジュージューの評価
ジュージューの感想
ステーキ屋さんの看板娘の日常の話
著者は、朝倉世界一さんの、「地獄のサラミちゃん」という漫画が好きで、それをベースにこの作品を書いたそうです。なので、表紙の絵も、朝倉さんに描いてもらい、ちょっと毒のある、今までにない感じの表紙になってます。主人公の美津子が、かつての恋人であり、今は同僚の進一の妻、夕子に会った時に、「恋の香りがする。恋をする直前の人の匂いがする。」という表現が、とても素敵でした。それから、美津子はすぐに、宮坂さんに恋をするのだけれど、その恋の温め方が、美しくて良いです。美津子が看板娘をしているステーキ屋「ジュージュー」の、ハンバーグがとても美味しそうで、でも店内は綺麗、という所も良くて、自分もお店のハンバーグが食べたくなる、そんな食欲が湧いてしまう小説です。