ソーシャル・ネットワークの感想一覧
映画「ソーシャル・ネットワーク」についての感想が5件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
善悪を越えて痛快な感覚をもたらす
現代のありように最も大きな影響を与えた人物のひとりを描く子供が時々、学校の図書室から本を借りて帰って来ます。歴史上の人物のいわゆる「偉人まんが」にはまっている彼が、今度はどんな戦国武将やら、ある いは科学者なんかの本を借りて来たのかと思って見てみると、表紙に「スティーブ・ジョブズ」と書いてあるのを見て、私は少なからず驚いてしまいました。まだ亡くなって間もない、そして彼 が為して来たことの意味を総括するには、まだしばらくの時間を要すると思われる、更に色々といわくのある人物である(まあそれは多くの偉人と呼ばれる人々 に当てはまることなのですが)、そんなまだ生々しい存在であるジョブズという人を子供向け「偉人」のカテゴリにこうも早々と入れてしまっているのだな、と いう驚きです。私たちを取り巻くいわゆる「グローバル化」された環境は、その極まり方のスピードに人間の体が追いついて行けないという様相を呈し...この感想を読む
KYですが何か?
大手SNS、facebookの創設者にして現CEO、マーク・ザッカーバーグ氏に取材した人間ドラマ。アスペルガー症候群のボーダーラインではないかとされるザッカーバーグは無神経な言動で周囲の反感を買うが、恐らく「それでも人とつながりたい」という渇望からかfacebookをプログラミングする。それは巨大な企業に成長するが、権利問題での衝突やもっとも近しい親友の離反など、孤独はさらに深まる。親友からの訴訟中「友達だったからだ」と言う彼は真情を吐露しているようで痛々しく、ラストでふられた元カノのプロフィールを眺める様は一抹の悲しさを湛えている。KYの俺としてはこのKYの極地にいるような男の物語は共感なしには見れない。それは悲しみだけでなく希望をも与えてくれる。
フェイスブックの実話
今では日本でも誰もが使うようになったフェイスブックの成立の物語を、「エイリアン2」、「セブン」、「ファイトクラブ」、「パニックルーム」などで知られるデビット・フィンチャー監督が映画化しました。マーク・ザッカーバーグがハーバード大学在学中に人の企画をパクってフェイスブックを始め、様々な人がやってきては去っていくという人間模様、新しいことを始めるベンチャービジネスの光と影のような物を描いていきます。今では世界中で使われているフェイスブックが、ハーバード大学のただのソーシャルサービスだったのがすごい勢いで世界に広がっていく、ネットワークの面白さなども描かれています。
人々はトロイの木馬を自ら招き入れた
ベンチャービジネスのお話、フェイスブックは初め、大学内だけで使われて居たんだけど、卒業生とか同じ大学系列とかを徐々に加えていって、どんどん普通の人たちレベルでも使えるようになりました。最初は連絡網だったんだけど、その後、誰が誰と知り合いかなんていうので、仕事探しとかあの人は今どこに居るのかなんていう実務に使われてました。オバマ大統領も使ってるってあたりから、知名度が世界中に広がったわけです。でオバマ大統領を作り出したのは、通常選挙には興味が無い、若い年代だったというところがキーポイントです。若い年代はITに近いから、その層がオバマとフェイスブックとを大幅に共有しました。面白いことに法律は人権と個人情報保護法などと情報を出さないようにしますが、法に守られているはずの人々は個人の情報をダダ漏れ状態にしていきます。
億万長者の孤独
フェイスブックの創設者、マーク・ザッカーバーグのフェイスブックを創設に至るまでの奮闘が描かれていますが、ザッカーバーグ氏がまだ健在の中、決していい人に描かず、事実に基づいて映画化したことがすごいと思いました。 きっとこの映画を沢山の人が拝見しても、FBの利用者はきっと減る事は無いし、無料ソーシャルネットワークがここまで大きくできたザッカーバーグ氏の頭の良さと、判断力、そして物怖じせず飛び込んで行く勇気・・←勇気というか、後先をあまり考えず、自分の考えで突っ走ってく所が凄かったです!そして、ザカーバーグ氏が、自身は友人2~3人しかおらず、フェイスブック創設にあたって親友とも仲違いしてしまう。そんな人間関係を築く事が苦手で、でも孤独は平気そうにしているのに、何故世界中とコミュニケーションが取れるものを作ったのか。とても不器用に生きているザッカーバーグ氏は、実は、誰よりも人とつながりたいと思...この感想を読む