パビリオン山椒魚の評価
パビリオン山椒魚の感想
夫婦の出会い
他のレビュアーさんには申し訳ないですが、正直、借りて損した映画ベストスリーには入るくらいのがっかり映画でした。しかし、良いところを書きます。まず、香椎由宇がきれいです。そして、今は夫婦となったお相手、オダギリジョーが主演です。私はオダギリジョーも香椎由宇もそれほど興味はなかったですが、映画の中の二人はかなりしっくりきてました。お似合いだったわけです。そして、音楽は菊地成孔が担当しています。私はデートコースのファンだったので、こちらの映画を彼が担当するということで結構期待をしたというところもあります。上記のamazonレビューは本当に素晴らしい宣伝文句になっていると思います。私にはまったく思いつきませんでした。「しっちゃかめっちゃかに絡み合う」は言い得て妙という感じです。
正直、理解不能な冨永監督ワールド。
『亀虫』や『ビクーニャ』といった自主映画作品で注目されていた冨永昌敬監督の商業映画デビュー作です。自主映画時代から独特な世界観で映画を作ってきた冨永監督ですが、商業映画になってもそれは変わらなかった!普通、商業映画となると観客に迎合してしまうのものなのに、全くそんな素振りを見せることなく、むしろ、今までよりもさらに理解不能なシュールな世界観の映画を撮ってくれた。この作品の特徴は、前半と後半で作品のテイストがガラリと変わってしまうという所。不思議なキャラクターが多数登場しながらも、まだ真面目なドラマとして進行していた前半だが、後半、急に謎の田舎弁を喋り出したり吠えたりと、ギャグテイストな演出に変わるのである。一つのジャンルにとらわれたくなかったのか、その意図は不明だが、理解不能だからこその面白さがこの映画にはある。